初めて見た時はよく出来た人形なのだと思った。
屋敷の隅の部屋にぽつんと腰掛けたそれは、朱赤の綺麗な衣装を着けた人形なのだと。
額に走る大きな傷痕に、傷物だから表に飾っておかないのだと勝手に思い込んだ。
それが人形なのではなく自分と同じ生きた人であると知ったのは、二度目に見た時。
もっと近くでよく見たくて、こっそり忍び入ったその部屋で、間近に見たそれは確かに呼吸をしていた。しかも綺麗な少女人形かと思っていたら、それは男だったと知って驚いた。
けれど色々話しかけても、彼は何も答えてくれなかった。
それから毎日、彼に会いに来ている。
「オレはさ、ここよりずーっと西の方で生まれたんだ。ここからだとすっげぇ遠いとこ」
答えてくれない彼に、たくさんの話を聞かせる。
「髪の色とかこっちじゃ珍しいだろ?オレの生まれたとこだとしっぽも別に珍しいって程じゃないんだ。…で、道端で飢えかけてたのを拾われて、絹の道を遥々東まで運ばれて売っ払われたんだ」
こちらでは滅多に見ない髪と瞳の色やしっぽの珍しさに、面白いと劇団の座長に買われて以来、一座の看板役者としてあちこちを回っているのだ。人身売買の商品なんて、悲惨な運命を辿ることの方が多いのに、自分は随分幸運だった。座長も劇団の仲間も、皆家族のように暖かい。
「ここじゃシャオイェンて呼ばれてるけど、ホントの名前はジタン。ジ・タ・ン。解る?」
今はもう誰にも呼ばれなくなった名前を告げてみる。今の境遇に不満があるわけではないけれど、異邦人故の寂寥は、常にジタンの中にあった。
「なぁ、ユゥファン」
いつもただじっとジタンの話を聞いているだけの彼の名は、屋敷の小間使いが教えてくれた。
「あのさ、あの…」
ジタンは口篭る。
「オレ…もうすぐ次の土地に行かなきゃならないんだ」
この一ヶ月程の間、この屋敷の主に気に入られて滞在し興行してきたが、そろそろ次の土地へと赴かねばならない。
「だからその…。ユゥファンに笑って欲しい…て、いや、なんでもない!ゴメン!」
ジタンは慌てて立ち上がると、脱兎の如くその場から駆け出した。
その後姿を、彼が少しだけ緩めた視線で追っていたことなど気づかずに。
彼の名を教えてくれた小間使いは、他にも彼のことをいくつか教えてくれた。
この屋敷の主が、かつて旅した西の土地で出逢った娘との間に生まれたのが彼であること。だから彼の髪の色はこの土地ではそんなに目立たないけれど、瞳の色はジタンと同じようにこちらでは珍しい蒼色なのだ。
主は娘が身篭ったのを知らず彼女を迎えに来ると約束して旅立ってしまったこと。
娘は産後の肥立ちが悪く、彼を産んでまもなく死んでしまったこと。
主が娘を迎えに行った時には、既に彼女はなくなり、産まれた子もどこかに引き取られ行方が分からなくなっていたこと。
主が長年必死に探し、漸く彼を見つけ出して引き取ったこと。けれどその時には既に彼は殆ど話さないし笑いもしなくなっていたこと。
「笑って欲しい、なんて恥ずかしいよなぁ」
女の子に言うのならともかく、とジタンは頭を抱える。それでも気になって仕方ないのだ。もしかしたら、彼にも西の方の血が流れていると知ったから余計なのかもしれない。果てしなく長い絹の道をずっとずっと太陽の沈む方向へと向かっていった先にある、遥か遥か遠い故郷の地。ジタン、と口々に自分の名を呼ぶ友達。あんまり昔のことで、もう朧げにしか思い出せない懐かしい場所。西の土地で生まれ、長い間消息不明だったという彼ならば、自分のことをシャオイェンではなくジタンと呼ぶことが出来るのではないかと、期待しているのかもしれない。
「それだけじゃ、ないけどさ」
庭の砂利を爪先で蹴れば、カラカラと音を立てて小石が転がっていく。
初めて見た時には人形だと勘違いしたほど綺麗な顔の彼。けれどそれは人形だと勘違いするほど表情に乏しいことを意味する。部屋でぽつんと腰掛けていた姿がとても寂しそうだと思った。何を話し掛けても答えてくれない彼に、「冷たいヤツ」だと腹を立てたこともあったけれど、それでもやっぱり寂しそうな姿が放っておけなかった。数日して、何も答えてくれない彼が実はそれでも話し掛けるジタンから視線を外さずにいてくれることに気づいたら、腹が立ったことなんて綺麗さっぱり忘れてしまった。ただ、彼に笑ってほしい。
だって、皆ユゥファンのこと大事にしてるんだ。
ジタンは知っている。この屋敷の人たちは彼の父たる屋敷の主から始まって使用人に至るまで皆、彼のことを大切にしている。どうすれば彼が心を開いてくれるのかと真剣に考えている。実際、毎日彼に話し掛け続けるジタンに「お願い」「頑張って」「頼む」と声を掛けてくれた使用人も多かった。彼らの願いは唯一つ、感情を忘れてしまったかのような彼の笑顔が見たい、それだけだ。
オレも、見たい。
それで世界の何が変わるというわけではないけれど、きっと自分と、彼を取り巻く人たちと、そして彼自身から見える世界は変わると思うから。
そうして、彼が今まで見てきた話も聴かせて貰えたらいいのに。
「お、シャオイェン、ここにいたのか」
庭で小石を蹴るジタンの姿を見つけて、劇団の仲間が廊下から声を掛けてきた。
「なんだぁ?…あれ、それ芝居道具だろ。どこ運んでんの?」
仲間が抱えた大きな荷物を不審に思ってそう言った。
「あー、なんか急に明後日出発することになったんだよ。お前も手伝ってくれ」
「明後日!?」
「次のとこの依頼主がさ、日程を三日程早めてくれないかって言ってきたとかなんとか…」
この土地での興行自体は終わっていて、屋敷の主の好意で次の土地での興行までの時間を過ごさせて貰っていただけだから、劇団としては日程が早まることは問題ない。問題があるのは、ジタンの心の内だけで。
「小道具とか衣装は明日荷馬車に積み込むからさ、荷造り、シャオイェンも手伝ってきてくれ」
「あ、ああ、解った…」
返事をしながら思う。移動する日は朝早くに出立するから、彼に会えるのは明日が最後。
彼は、笑ってくれるだろうか。
翌日、ジタンの姿を認めると、彼はほんの僅かに首を傾げた。
ジタンが、彼が身に着けているもの程豪華ではないが、普段のジタンが着ている服よりも数段煌びやかな青い衣装を身に纏っていたからだ。
「結構似合うだろ?劇の衣装なんだ」
座長に頼んで仕舞うのを待ってもらったのだ。ジタンが笑顔を見せない屋敷の主の息子の許へ毎日通っていることを承知している気のいい座長は二つ返事で許可してくれた。
「考えてみたらさ、オレ、ずっとユゥファンのとこ来てたのに、本業、見て貰ってなかったなあって」
だから見て貰おうと思ってさ、とジタンはクルッと一回転してみせる。
「ま、一人だし、道具もないし、音楽もないし、衣装もこれから見せるヤツのじゃないし、だからホントのとは違うけどさ」
でも、真剣にやるから。
そう言って一度俯き、顔を上げたジタンの表情に、彼の眼が微かに瞠られた。そこにいるのは、一人の演者。
背景も、小道具も、効果音も、音楽も何もない部屋の真ん中で、ジタンが右から左へとつつ、と駆ける。その仕草だけで、ああこれは若い娘なのだ、と思わせるジタンの力はさすが劇団の人気役者、と言うべきものだった。
「匆匆地私自離庵門」
若い娘に成り切ったジタンは高い声を作って言う。「私はこっそり尼僧院を抜け出した」と。
彼の視線がじっと自分の一挙手一投足を追うのを感じる。そうだ、そうやって見ていて欲しい。今までで最高の演技を見せるから。
「到江辺覓船隻渡到臨安去把潘郎逐追尋」
まるで舞台に立っているかのように、演じることに没頭していきながら、ジタンは若い尼僧の恋心を表現した。
「来此已是秋江河下」
秋江、という名のこの作品は、若い尼僧と年老いた船頭のユーモラスな掛け合いの物語だ。恋しい男を追いかけてきた尼僧と、彼女を乗せる飄々とした船頭の遣り取りだけで話が進む比較的短い作品で、一人芝居で彼に見せるには丁度いいだろうと選んだものだった。
「喂、艄翁!」
やがてジタンはくるりと体の向きを変え、腰を軽く曲げてゆったり動く。見る者の眼に、ジタンの姿は若い娘から老齢の男へと変わった。ゆらゆらと揺れるような動きは、老人が船を漕いでいるからだ。
「哪裏在喊我啦?」
しわがれた声で大きくのんびりと問い掛ける。そこでジタンは再びくるりと体の向きを変え、まるで飛び跳ねるように体を上下に揺らして娘の逸る気持ちを表現した。高い声で船頭へと呼び掛ける。
「快快打舟来呀!」
ここでまた船頭となって呼び掛けに答える為向きを変えたところで、ジタンの動きが止まった。
あ…。
次に言うべき科白も忘れ、ただ呆然と目の前に映る光景に見入ってしまう。そのジタンの様子に、彼も首を傾げている。
「?続きは…?」
初めて聞く声。そして、初めて見る、笑顔。
切れ長の眼を緩ませ、形のいい口許は軽く綻び、彼は確かに笑っていた。
「あ、ああ、えっと」
慌ててジタンは演技に戻る。演じながら、けれど心臓が早鐘のように煩くて自分で口にしている科白も耳に入ってこない。
凄く、綺麗に笑うんだなぁ…。
人形のように整った顔立ちの彼だから、勿論微笑めばさぞや綺麗だろうとは思っていたけれど、実際に初めて見たその笑顔は想像していたものより遥かに綺麗で、うっかりするとぼうっといつまでも眺めてしまいそうだった。最後まで演じ切れた自分を褒めてやりたいくらいだ。
演じ終えたジタンに待っていたのは、たった一人の観客の、静かな拍手。
「面白かった。凄いんだな…ジタンは」
その時の気持ちを、なんと表現したらいいのだろう。
懐かしい、もう長く呼ばれることのなかった本当の名前。彼ならば呼べるかもしれない、と淡い期待を抱いていたそれを、彼は当たり前のように呼んでくれた。初めて聴く、落ち着いた声で。
「ちゃんと…オレの話、聴いててくれたんだ」
「…ああ」
「ずっと、応えてくれないなんて、ひでぇよ」
「…すまない」
泣き声混じりなのは仕方ない、とジタンは鼻を啜りながら軽く彼を睨む。彼は困ったように視線を逸らした。
「でも、いいや。やっと話してくれたし。ユゥファンが笑ってくれたらそれでいいや」
そして懐かしい名を呼んでくれた、それだけで全てが報われたと思える。
「ユゥファン、じゃない」
「え?」
ジタンが戸惑えば、彼はまた微かに頬を緩めてあの綺麗な笑顔を見せてくれた。
「スコール、が俺の本当の名だ。オマエと同じように、西ではそう呼ばれていた」
「スコール…」
口に出して呟いてみる。何度も何度も。
「あまり…連呼しないでくれ」
「え?あ、ゴメン!」
恥ずかしそうに俯く彼に、ついつい自分が呪文のように彼の名を連呼していたことに気づいて慌てて謝った。
スコール。
それでも心の中で何度も繰り返す。
「なあ、スコール」
身を乗り出し、ぎゅっとスコールの手を握った。初めて握ったその手は、ジタンよりも大きい。
「オレ…明日、次のとこ行くけど、でもまた絶対来るから。半年後か、一年後か判らないけど、絶対来るから、その時はオレにもスコールの話聴かせてくれよ」
生まれた土地のこと、育った土地のこと、周りにいた人たちのこと、見てきたこと、聞いてきたこと、思ったこと。
スコールのことを、たくさん教えて欲しい。
「…解った」
少し冷たい彼の手が、ジタンの手を握り返してくれた。
「約束な!」
ぎゅっと握った手をぶんぶんと振る。
次に会うときには、たくさんの話を聴こう。もっとたくさんの話をしよう。もっとたくさん笑って、もっとたくさん彼の笑顔を見よう。
そして。
そしていつか、一緒にあの絹の道を西へと歩こう。遥か遥か遠い故郷の地を、彼と一緒に見に行こう。
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それはもう引き返せない渦 2
目の前が、真っ赤に染まった気がした。
クラウドの耳に届いたのは、悲痛なまでの叫び。一瞬、頭が目の前の状況を理解する事を拒否した。
数メートル先に揺れる長い銀髪は、確かに自分が追い、因縁を断ち切るべき男のもの。
では、その体越しに見えるのは?悲痛な叫びを発したのは?
「…スコ、ール…?」
それは確かに、この世界で出逢った大切な存在。
「いいところに来たな、クラウド」
銀髪の男から発せられる、心の底から愉快そうな声音に、不覚にも体に震えが走った。それは、目の前の光景から導き出される答えを認めたくない心の怯えだったのかもしれない。
「セフィロス…」
バスターソードに手を掛けながら、因縁深い相手の名を呼ぶ。呼ばれたセフィロスは、背後のクラウドの不穏な気配に気づいているだろうに、慌てる様子もなくゆっくりと身を起こした。ビリビリと電撃の如く目に見えるかのようなクラウドの殺気を泰然とその背に受けたまま身繕いするその姿には、今この場の支配者が自分であることを確信している余裕がある。
男の向こうに倒れたままのスコールは気を失っているらしかった。
セフィロスの動きに合わせて揺れる長い髪やコートの向こうに見え隠れする力を失った体。乱雑に衣服を乱され剥き出しにされた胸や下肢を見れば、遠目にもそこで何が行われたのかを察するのは容易い。知らず、バスターソードを握る手に軋みそうな程力が込められる。背後のクラウドのそんな様子をまるで克明に見て取ったかのように、セフィロスが口を開いた。
「なかなかいい声で啼く獣だ。お前が仕込んだのか?」
「貴様…っ!」
怒りの衝動のまま、バスターソードを振りかぶり距離を縮めようとしたクラウドの動きは、振り返ったセフィロスが身の丈を越える長い愛刀を無造作に持った動きに止められる。
その鋭い白刃の輝きが捉えるのは、意識を失い力なく横たわるスコールの無防備に晒された首筋。刀を構えてすらいないセフィロスは、けれど確かにほんの僅かな腕の動きでクラウドの大切な者を奪い去れる位置にいた。
「くくっ、怒りの表情は人形にしては良く出来ているな」
「俺は、あんたの人形なんかじゃない」
「私の導きを享受するだけの存在が、大した口を利くものだ」
嘲笑にも見える表情を浮かべたセフィロスがほんの僅かに腕を引くと、鋭い刃が横たわるスコールの首にピタリと寄せられる。無造作でありながら薄皮一枚だけを切り裂く精緻な動きによって、白い首筋に、つ、と赤い一線が現れた。それでもスコールが目を覚ます気配は微塵もない。黒革のジャケットのおかげで目立たなかったが、よく見れば捲り上げられたシャツやジャケットのファーが赤く染まっている。右肩辺りに怪我を負っているようだった。傭兵という生業故に元来他人の気配、とりわけ殺気には瞬時に反応するスコールが凶器を急所に押し当てられて尚覚醒しないのは、その怪我に因る失血の所為なのだろう。
「そいつに触れるな」
愛用の大剣を構え直し、クラウドはいつでも跳躍できる姿勢を取る。スコールの怪我に気づいたおかげで、少しだけ普段の冷静さを取り戻すことができた。今は怒りの衝動に任せてセフィロスを倒すことよりも、一刻も早くスコールの状態を診ることの方が先決。その為にはいつでもスコールの命を奪える位置に立つセフィロスをそこから離さなければならない。怒りに任せたままでは、間合いとタイミングを読み違える。
「ほう…」
自分と同じ人工的な青さを湛えた双眸に滾っていた怒りの焔が鎮まり、無機質にも見える冷静さを取り戻したことにセフィロスは驚嘆とも落胆ともとれる息を零した。つまらない。人形が紛い物の怒りに我を忘れる様を愉しむつもりだったというのに。
明らかに興を削がれた様子のセフィロスに対し、クラウドは警戒を怠らない。元よりセフィロスは決着をつけるべき相手であって興味を満足させてやる意思などこちらには微塵もないのだ。しかも現状でセフィロスの興味を満たすということは、即ちスコールがその為に有用な駒であると実証するようなもの。これ以上、自分たちの因縁に彼を巻き込むわけにはいかない。
だがセフィロスにしても、クラウドが今自分の足元に横たわる若い獅子の為に必死になっていることは当然理解している。そう、敢えて言うならば、セフィロスが思っていた以上にクラウドにとってスコールが大切な存在であったという確認の場になっただけだ。ならばいずれこの獣は、人形により深い絶望を贈る道具となってくれるだろう。
「今日のところはここまでにしておこう。また会おう、クラウド」
その時にはより深い絶望に嘆き狂う様を見せてくれ。
不穏な言葉を残し、闇に融けるようにセフィロスは姿を消していく。
完全に闇の気配が消えた事を感じると、バスターソードを握る手にどっと重みが増した気がした。それで自分が酷く緊張していたことを知る。知らず詰めていた息を吐き出すと愛剣をしまい、クラウドはスコールの元へと走った。
「…っ」
固く閉ざされた瞼、青白い頬、噛み締めすぎて血の滲んだ唇。
気を失ってなお、苦悶に歪む表情を見て、クラウドの手にぐっと力が込められる。
悔いるのは、後だ。
自身にそう言い聞かせ、クラウドはスコールのジャケットを慎重な動きで脱がせた。右の鎖骨の下辺りに刺し貫かれた傷が現れる。幸い骨に異常はなく、内臓や動脈も傷ついてはいないようだった。
「ケアル」
回復魔法を何回か唱えると、傷口はなんとか塞がる。とりあえずこれでこれ以上失血する恐れはなくなった。しかしクラウドに扱える初級回復魔法だけでは完全な回復には至らない。既に流れ出た血液が戻るわけでもなく、早くベースキャンプに戻って高位の回復魔法を使える仲間に頼むなり、ポーションを使うなりして傷の完全な治療と体力の回復を図らなくてはならないだろう。
だが。
クラウドは乱れたスコールの衣服を申し訳程度に直してやりながら思案する。
このままキャンプに戻れば、スコールの身に何が起こったのか仲間たちに知れることになる。スコールにとってそれは、ただでさえ傷つけられた矜持を更に傷つけることになるだろう。
キャンプに戻る前に、水場で陵辱の痕を流さなくてはならない。遠回りになるが仕方ない、とクラウドはスコールの体を抱え上げようとした。しかし、その動きが不意に止まる。
グローブを嵌めた指でそっと青白い頬を撫でる。そこに微かに残っていたのは、涙の痕。
それは生理的な涙だったのかもしれない。普通に考えればきっとそうだ。スコールはそのプライドの高さ故に、こんな状況に屈して感情的な涙を流すことを決して自分に許しはしないはずだ。
けれどクラウドには、この涙の痕がスコールの心の痛みの表れに見えて仕方がない。そしてそれは、この場に現れたクラウドに放たれた悲痛な叫びと共に、クラウドを責める杭になる。
自分がスコールを愛した所為で、彼を因縁の渦に巻き込んでしまった。
クラウドもスコールも、コスモスに召喚され、カオスに召喚された者と戦う為にこの世界に存在する戦士である以上、スコールがセフィロスと相見える機会は当然ある。実際何度か戦っていたはずだし、怪我を負ったことだってあった。だがそれはあくまでも相対する神に召喚された戦士として、に過ぎない。本音で言えば怪我などして欲しくないと思いはするが、それは互いに思うことであるし、それでスコールが戦場に赴くことを止めたりはしない。それは戦士としての彼を侮辱することに他ならないからだ。
しかし今回は明らかに状況が違う。セフィロスは相対する陣営の戦士としてスコールの元へ現れたのではなく、断ち切れない因縁を持つクラウドを揺さぶる為にスコールを襲ったのだ。クラウドがスコールを愛したから、ただ戦って傷つけるのではなく陵辱という形を取った。
誇り高く、そして繊細な彼の心に大きな傷跡を残した。ただ、クラウドを苦しめる為だけに。
「…すまない」
ぽつり、と零れた言葉は意識を失ったままのスコールに届くはずもなく。
もう一度青白い頬を撫で、乱れた前髪を払ってやると、クラウドはスコールの体を抱え上げ歩き出した。
腕に掛かる力ない体の重み以上の重苦しさを、その胸の内に抱えながら。
異文化交流ノススメ
「なんだかスコールがピリピリしてる」と言いだしたのは、場の空気は読まないが人の機微には意外と敏いティーダだった。話題の主であるスコール本人はセシルと共に近辺の哨戒を兼ねて水を汲みに行っており不在だ。
「スコールが不機嫌そうなのはいつものことじゃないか?」
「…フリオってば、さらっと酷いこと言うなあ」
枯れ枝を集めて火を起こしていたフリオニールとオニオンがそう返せば、ティーダが「うーん、なんか不機嫌ってのとも違うカンジがするんだけどなあ」と唸る。
「あー、解る解る!不機嫌とは違うよな。なんかこう、逆毛たてた猫みたい?」
「猫って、バッツ、オマエもひでぇよ」
テントの設営をしていた手を止めてバッツとジタンも会話に参戦すると、それを切っ掛けに結局その場にいた全員が会話に参加することとなった。
「…でも、スコール、いつも通りだったわ。別に怒ったりもしていなかったし」
ティナが首を傾げてそう言えば、「そうなんスよね」とティーダも首を捻る。
「怒ってるんじゃないよな。背中に飛び乗っても振り落とされなかったし」
「…それは怒ってなくても止めてやれ、ジタン」
ジタンの呟きに、気の毒そうにフリオニールが苦笑した。
「怒ってないけどピリピリしてるなら、何か気に掛かることでもあるのかもしれないよ」
一番年下ながら、常識的な思考回路の持ち主であるオニオンの言葉に、ふむ、と顎に手を当てて考え込んだのは自他ともに認めるメンバーの統率役、ライトだ。戦いの連続が日常と化している今、ほんの僅かな気の迷いが命取りになることもある。仲間に何か気掛かりがあるというのなら、それを解決する手助けをするべきだ、と真面目な彼は極自然にそう考えているのだろう。
「でも別に最近何か変わった事もないっスよね…?」
ティーダが丁度隣りに立っていたクラウドに同意を求めると、クラウドも「ああ」とあっさり同意を示し、その上で「だが」と続ける。
「ここで俺達が勝手な推測を立てていても仕方ないだろう。何か気に掛かることがあったとしても、本人が何も言わないなら放っておけば自分で解決するさ」
特にスコールは他人の干渉を極度に嫌うタイプだ。下手に藪を突けば蛇が出ること間違いない。どちらかといえば同じ部類に入るだろうクラウドの、そう考えての言葉だったのだが。
「えー、スコールが自分から言ってくることなんてあるか~?」
「無理。絶対ない。微妙に眼で訴えてくる可能性はあるけど」
藪を突いて蛇を出すことを恐れない、というよりも蛇が出てきても全く気にしないタイプが仲間内にはいるのだった。しかも彼らは件の獅子にやたらと構いたがる、という性質を持っている。
「やっぱここはスコールに直接訊くのが一番ッスね!」
バッツ・ジタン・ティーダの物怖じしない3人組が頷きあう。
「…大丈夫かしら」
「気にしない方がいいよ、ティナ」
不安げなティナにオニオンが声を掛けた。
どうせ蛇に咬まれるのはバッツ達なのだから放っておけばいい。スコールもむやみやたらとヒステリックに怒るタイプではないし、藪を突いた被害が自分たちにまで及ぶことはないだろう。
「あいつら、あの調子でこの間まとめてフェイテッドサークルで弾き飛ばされてなかったか…?」
フリオニールが苦笑いしながら呟く。問答無用でブレイブではなくヒットポイントを削る辺り、スコールも容赦がないなと思ったものだが、後でそれを本人に告げれば、「ブレイブ奪った上でヒットポイントを削るブラスティングゾーンにしないだけ、配慮している」と不機嫌そうに答えられて納得した。
悪意のないお節介に燃える連中を止めることは不可能だと悟ったのか、クラウドが無言で肩を竦めると、背後から声が掛かる。
「どうしたんだい、皆集まって」
そこには、水を湛えた容器を抱えたセシルとスコールが立っていた。いいところに帰って来た、とすかさず駆け寄るお騒がせトリオに、スコールが警戒を露わにする。防衛本能というものだろう。
「スコール!おれたち仲間だろ?」
「仲間の悩みは自分の悩みってね」
「気掛かりがあるなら相談乗るっス!」
「………は?」
打ち合わせでもしたかのような見事な連携で言われたセリフに、スコールが「何を言い出すんだコイツらは」と言わんばかりの表情を見せた。
「…何の話だい?」
その様子を見ながら、セシルが尋ねてくる。それに答えたのはオニオンだ。
「最近スコールの様子がピリピリしてるってティーダが言い出してさ。何か気になることでもあるんじゃないかって話になったんだ」
「ああ、そういうこと」
納得した様子のセシルの向こうで、藪を突く作業は続いている。
「…別に、何もない」
「遠慮すんなって!」
「してない」
「悪いようにはしないぜ?」
「もう充分悪い」
「全部話して楽になっちゃえよ!」
「…俺は犯罪者か」
最早藪を突くというより刈り取りそうな様子に、それを見ているフリオニールやオニオンの顔に冷や汗が浮かんだ。どう見てもこれは蛇が出てくることは避けられない。しかもこれでは確実に広範囲に被害が及ぶ大蛇が出てくる。
「スコールが口に出してツッコミを入れるようになったって、凄い進歩だよね」
のほほんと笑ってそんなことを言うセシルの横で、クラウドは無表情に成り行きを傍観中だ。ティナは冷や汗を流すフリオニールとオニオン、にこにこと微笑んでいるセシル、無表情のクラウドを順に見て、現状がどれくらい緊迫しているのか測りかねている様子。
そして今一人、無言でこの光景を見ていたライトが無言のまま動いた。
無駄な程威厳のある足取りでゆっくりと、スコールの真正面に立つ。何事かと、スコールと、彼を囲んだ藪刈り取り隊もライトに視線を移した。
そうだ、蛇が出てくる前にそこの刈り取り隊を止めてくれ…!
フリオニールとオニオンが頼もしいリーダーの背に向かって必死の念を送ったその時、ライトが重々しく口を開く。
「言いたいことがあるなら聞こう」
「………」
少し離れた位置からでも、スコールの米神がひくっと引き攣ったのが見て取れた。
か、刈り取るどころか焼き払った~っっ!!
フリオニール、心の中で絶叫。
な、なんでお説教口調なの!?まさかあれで相談に乗ってるつもり…なの?
オニオン、いつもは頼れるリーダーの、あまりの相談スキルの低さに絶句。
「ああ、これは噂のオリジナルのエンドオブハートが見られるかな」
「オリジナル?」
この状況にも全く動じていないセシルの呟きに、ティナが首を傾げた。
「うん、元々あの技は最大25回斬りつけて真っ二つにした後、止めに落下でダメージを与える技なんだって」
「凄い技なのね」
というより寧ろえげつない…。
無言のままクラウドがそう内心でツッコミを入れているが、本人に言えば「アンタの超究武神覇斬だって十分えげつない」と返されること必至である。
なんか、ヤバくないか?
藪突き隊改め藪刈り取り隊その1・バッツも流石に今のライトの発言がスコールのEXゲージを満タンにしたことに気づいたようだ。
スコールの米神ピクピクいってるぜ…。あ、口許も引き攣ってる…。
藪刈取り隊その2・ジタンはスコールがEXバースト寸前の様子なのを見て1歩後ずさる。
す、凄い勢いでフォースがスコールんとこ集まってる!あれじゃバーストしてもゲージ下がんないッスよ!
藪刈り取り隊その3・ティーダも最早大技を繰り出さない限り解除されることのないスコールのEXゲージに顔を引き攣らせた。
その時、全員の視線を一身に集めたスコールの口が開く。
「…言いたいこと、だと?」
そのあまりに険しい低音は、さながら地獄から響いているかのようだった、と後にフリオニールは語った。
「全部話せ、だって?」
ぐるっと仲間を見回した視線の冷たさは、シヴァすら凍らせるに違いないレベルだった、とオニオンはその時のことを述懐する。
「言って、お前たちに理解できるのか?プライバシーなんて概念持ってないだろう。だいたい何かと言えば、好き嫌いが多いだの何だの、蛙なんて食えるか、ゲテモノ食いだろう。そんなものじゃなくてもサプリメントで十分対応できるんだ。チョコボだの飛竜だの、そんなものがほいほいそこらにいるか。よっぽど未開の地に行くんでもなかったらチョコボを交通手段になんて使う必要ないんだ、鉄道網が敷かれてるんだし車もあるんだからな。草を通じて会話?テレパシー?モーグリに手紙を託す?一体どういう原理だ。確実性はあるのか。そんなもの使った事あるわけないだろ、通信回線を使えばいいんだからな!」
立て板に水とばかりに次から次とスコールの口から出てくる言葉に全員呆然自失。
スコールってこんなに長くたくさん喋れたんだ…。
一部の者たちがそんな場違いな感想を抱いていると、言いたい事は言ったのか、スコールが動いた。いよいよ大技発動か、と今一つ状況を把握仕切れていないライトとティナを除く全員が身構えたが、スコールは未だ抱えたままだった水を湛えた容器を些か乱暴にその場に置くと、くるっと踵を返す。
「…放っておいてくれ」
憮然と言い放つと、スコールはそのままキャンプの外へと足早に去っていってしまった。
待て、と誰も止められなかったのはキラキラ輝く満タンのEXゲージの所為。ここで止めたら、確実にEXバーストして振り向き様のブラスティングゾーンから連続剣へと続き噂のオリジナルエンドオブハートが炸裂する。
結局、スコールの姿が見えなくなってからきっかり100数えて漸く彼らは生きた彫像と化していた体を動かせるようになった。
「…水、溢さないように置いてく辺りがスコールって律儀な性格してるよな」
ジタンが足元の容器を見ながら苦笑する。スコールがこれを持っていてくれて助かった。手ぶらだったら確実にすぐさまガンブレードに手が掛けられていたに違いない。水など放り出すという選択肢もあるだろうに、これから食事の準備をするのに必要な水を、ぶちまけてしまうのは気が引けたのだろう。
すると、スコールの去った方向を見つめていたライトがそちらに向かって歩き出す。
「ライト、どうするんだ?」
それに直ぐに反応したフリオニールが声を掛けた。
「放っておいてくれとは言われたが、現在の我々の状況ではそういうわけにもいくまい」
探してくる、とライトが再び歩き出そうとすれば、「待て」と制止の声が飛んでくる。
「クラウド?」
訝しげに名を呼べば、ライトを制止したクラウドは愛用の大剣を肩に担ぎながら歩き出した。
「俺が行く」
「…しかし」
「その方がいいと思うよ」
逡巡するライトにセシルが声を掛ける。セシルがクラウドに向かって「頼んだよ」と言うと、クラウドも頷いて返した。
そうしてクラウドの姿も彼らの視界から消えるのを見送った後、バッツが首を傾げる。
「なんでクラウドの方がいいんだ?」
「たぶん、彼が適任だよ。ティーダでも平気かもしれないけど…でもクラウドの方がいいだろうね」
セシルが苦笑いしながら答えれば、ティーダも「オレッスか?」と不思議そうに尋ねた。
「セシル、君は何か心当たりがあるのか?」
ライトが腑に落ちない表情でセシルを見る。単独行動を取りたがるスコールのことを、日頃から気に掛けているライトであるから、クラウドの方が適任と言われて内心複雑なのだろう。
「僕の推測だけどね。さっきのスコールの言葉、皆理解できた?」
セシルがそう言いながら仲間を見回せば、そういえば、と殆どの者が首を振る。頷いたのはティーダだけだ。
「僕もよく解らなかった。つまりね、そういうこと」
「…なんか、解ったかも」
子供ながらに聡いオニオンが呟く。
「どういうことだ?」
「僕たち、皆違う世界から来たじゃない。魔法の種類とか使い方とかそういうことも勿論だけど、日常の生活習慣とか文化とかも皆違ってるでしょ?」
そこで、「ああ」とフリオニールも納得したようにポンと手を叩いた。
「たぶん、スコールの世界は僕たちの中でもかなり文明が進んでるんだと思うんだ。だから僕らには当たり前のことでも、スコールにとっては過去の文明の名残みたいなことが多々あるんだと思う。そうだろう?ティーダ」
セシルがそう問い掛けると、ティーダが「まあそうッスね」と頷く。
「スコールは過去の文明や文化の知識として知っているから僕らの会話を理解できるけど、僕らは未知の先進文明が前提の話をされても理解できないよね。だから、彼は僕らと話すときは、その辺りのことに気を遣いながら話してるんだと思うよ。それでクラウドかティーダって言ったんだ。話をちょっと聞いた限りでは文明レベルが近そうだったから」
スコールも、クラウドやティーダ相手だったら一々相手の知識を気にして話す必要がないから気が楽だろうという判断だったわけだ。
「でも、それを言ったらクラウドとティーダもってことになんないか?」
「あ、オレは平気。こういう状況、慣れてるッス!」
ジタンの尤もな疑問に、話が通じない状況なら体験済みのティーダがそう言うと、「ああ、それは」とセシルが困ったように笑う。
「だって、君たちスコールによく構ってるじゃないか。この間も蛙くらい食べられなきゃ野戦の時はどうするんだとかからかってただろう?3人の中だとスコールが圧倒的にそういうことを気にする機会が多かったんだよ。勿論、独りになりたいっていうのもあるだろうしね」
だから、ティーダよりもクラウドの方が適任だって言ったんだよ。彼は静かだから。
セシルがそう続けると、スコールを構い倒している自覚はあるらしいトリオは互いに顔を見合わせ、「へへっ」と頭を掻いたのだった。
わざと足音を立てて近づくと、手頃な岩に片膝を立てて腰掛けていたスコールはクラウドを見てほっとしたように息を吐いた。
「…アンタか」
「不満か?」
「いや、選び得る選択肢の中じゃ一番いい」
放っておいてくれと言い置いて出てきたものの、自分たちの現状を顧みれば放っておいては貰えないだろうことはスコールも承知していた。そうして、探しにくるだろう仲間の候補を考えたとき、クラウドがベストなのは疑いようがなかった。
「アンタは煩くないからな」
何故か自分に懐いてくる賑やかな彼らを嫌いなわけではないが、独りでいる時間が長かったスコールは長時間ずっと周囲が騒がしいという状況に息が詰まりそうになることがあるのだ。その点、クラウドは傍にいても不必要に話しかけてくる事もないので気楽だった。
「俺なら、サプリメントも車も鉄道も通信も理解できるしな」
クラウドは珍しくも冗談めいた口調でそう言うと、スコールの隣りに腰を下ろす。
「アレは…。反省してる」
そう言いながらスコールは気拙げに視線を逸らした。
生きてきた世界が違うのだから、文明レベルが違うのだって当然のことで、文明レベルが違えば自ずと日常会話は噛み合わなくなる。それでもコミュニケーションを成立させようと思えば、その差を把握している側が配慮するしかないが、その苛立ちを彼らにぶつけるのはフェアではないと思っている。だから言うつもりなどなかったのに。
「構わないだろう。仲間なんだ、片方が一方的に我慢する必要はない」
「…そうか」
本人は意識していないのだろうが、肯定の言葉に僅かに安堵したような様子を見せるスコールに、クラウドは微かな笑みを洩らした。一見冷たい孤高の獅子だが、一度彼のテリトリーに入ってしまえば彼は周囲の人間に対してとても真面目で律儀で優しい。そんな様子だからストレスが溜まってしまうのに。
「戻ったほうがいいか?」
スコールがクラウドを見てそう尋ねる。それに対しクラウドは軽く首を振った。
「気にしなくていい。もう少し、静かなほうがいいだろ?」
そう言ってやれば、スコールは迷いつつもこくりと頷く。
それきり、互いに黙ってしまった二人の間を、心地のいい静寂が流れていった。
数時間後。
キャンプに戻ったスコールに、「スコール~!ごめんな~!」と全力で懐きにいったお騒がせトリオが実はまだ発動していなかったEXバーストを見事に発動させ、通常版エンドオブハートで吹っ飛ばされた。
「学習しなよ…」と一番年下の少年が呆れたように呟いたという。
それはもう引き返せない渦 1
「…ァ…ッ」
噛み締めた唇の奥で、引き攣れたような微かな声が洩れた。
串刺しにされた右肩は痺れて疾うに腕全体が感覚など無くなっている。「急所は外した」という男の言葉通り、貫通した傷からの出血は早急に命を脅かすような勢いはなく、けれどこの場から逃れる力を奪うには十分だった。
「我慢などしても無駄だろう」
「ンンッ」
掛けられた言葉に、より一層強く唇を噛み締める。血が滲んで鋭い痛みが襲っても、男の思い通りになどなりたくなかった。
くちゅ、と淫猥な音が聞こえる。男の長い指が後孔を犯す音だ。丹念に内壁を探る指の動きに、理性の糸が焼き切れそうになるのをスコールは必死に繋ぎ止めていた。
手荒な所業でこんな行為に及んだのだから、どうせならそのまま痛みで嬲ってくれた方が余程マシだった。なのに、男はスコールの肩をその長い刀で貫いて動きを封じた後は、撫でるように優しい手付きで快感だけを高めてくる。当然、その方が精神的に追い詰められると解っていてのことだろう。
「フン、いつまで持つか見るのも一興だが…。私は然程気が長い方ではないんでな」
言葉と共に、男の左手が首を押さえる。愉しげに眼を細めて、何の遠慮もなくその手に力が籠められた。
「…アァァッ」
苦しくなる呼吸に、噛み締めた唇が解け、本能的に口が開くのを見計らって、体内を探る指が生理的に耐え難い快感を齎す一点を刺激する。こうなってしまえば、もうスコールに抗う手段は残されていなかった。
「獣は獣らしく啼いていればいい」
もう止めることの出来ない嬌声を満足気に聞いて、銀髪の男・セフィロスがゆったりと笑う。
「ふ…ァ、な、ぜ…ッ」
何故、どうして。
朦朧とする意識の中で渦巻くのはその言葉ばかり。今までだって何度か剣を交えたことはある。決定的な勝敗はついていなかったが、それはこの神々の闘争に召喚された者全員に言えること。こんな行為に及ばれるような個人的な因縁などなかったはずだ。
「何故、か。お前は、あの人形のお気に入り、だろう?」
「や…、あァァ…ッ」
抗えない快感に勃ちあがり、今にも吐精しそうに震えるスコールの昂ぶりの根元が指で戒められる。体内にどんどん蓄積される熱を吐き出せず、スコールは悶えた。
あの人形。
その言葉がともすれば熱に浮かされて意味を成さなくなりそうな思考に引っ掛かる。この、神々の闘争自体には何の興味もなさそうな美しい男が、人形と呼び執着する相手。対してそのセフィロスをまさしく因縁の相手として追う男。そして、この不安定な世界でスコールに好きだと告げ、スコールもそれに応えた相手。
「クラ、ウ…ド…ッ」
思わず、といった態でスコールの口から零れた名に、セフィロスの翡翠色の眸が獲物を前にした肉食獣のように輝いた。
「あれは私の人形。お前があれのものだと言うのなら、お前もまた私のものだろう?」
「ふ、ざけるなっ」
スコールには到底理解できない、理解したくもない勝手な言い分に、反射的に眸に強い光が点る。だがそれも、今はセフィロスを愉しませるだけだった。
「あれも、人形のわりに趣味はいいようだ。確かにお前は美しい」
「ふ…ぁ…ッ」
乱暴な仕草で体内を掻き回して指が抜かれる。代わりに後孔に宛がわれた質量に、無意識に震えが走った。
「…や、め…っ、ァァァァッ」
容赦なく潜り込んでくる熱に目の奥がチカチカと点滅する。焦らす事もなく追い詰めるように前立腺を刺激されて、何も考えられなくなる。
「…あれに存分に可愛がってもらったか?私に絡みつくようだな」
「ちが…ッ、ンンンッ」
自らを犯す楔にいやらしく絡みつく内壁の動きを揶揄され、ぎゅっと目を瞑った。その拍子に生理的な涙が頬を伝う。
どうして、こんなことになっているのだろう。何故、こんな屈辱的な行為を受けねばならないのか。
そして何より、何故自分の体はこんな行為に抗えない悦楽を感じているのだ。
個人的には何の感情もないはずの、ただ敵でしかない男にいいように犯されて快楽を貪る自分の体の反応こそが、何よりスコールのプライドを傷つける。
対人関係が苦手で独りでいることを好んで生きてきたスコールは、同性とセックスをした経験なんて当然クラウドが初めてで、そのどこかプライドを刺激される行為も、相手がクラウドだから許容できたのだ。クラウドはスコールの体と、なによりその心を気遣い、細心の注意を払って抱いた。そう、あれは犯されたのではなく愛されたのだと感じられる行為だったのに。
ただ乱暴に犯される行為に快感を得る自分が酷く浅ましく思えて、こんな自分をあれ程大切に愛してくれたクラウドに申し訳なくて、自由になる左手を力いっぱい地面に叩き付けた。
「あれが恋しいか?」
たくし上げられたシャツから覗く胸の飾りを指で摘まれて体が跳ねる。するとそれは体内を穿つ刺激になり、更に追い詰められることになる。
「ヒ…ッ、ンン、く…ぅっ」
塞き止められたまま吐き出せない熱はどんどん体内に溜まって荒れ狂う一方で、何も考えられなくなりつつあった。それでも、次にセフィロスから放たれた言葉に目を見開く。
「近くに光の波動を感じるな」
それは、仲間の誰かがこの近くに来ているということ。もしかしたら、独りでふらりと仲間たちの許を離れたまま戻らない自分を探しにきたのかもしれない。真っ先にスコールを探そうとするのは、きっと。
「これは、クラウドか。いいところに来たな」
「やめ…ッ」
助けが来た安堵よりも、今の自分を彼に見られてしまう恐怖にスコールは慄いた。その様が、セフィロスをより満足させるとも知らずに。
「や、ァッ…ん、ひぁ…ァァッ」
ずちゅ、と後孔をセフィロスの欲望が出入りする音が響く。根元を戒められたままのスコールの昂ぶりも指でなぞるように刺激され、身も世もなくスコールは喘いだ。
駄目だ。来るな。来ないでくれ、クラウド…ッ!
心の叫びは声にならず、そしてスコールの願いは届くことなく。
自分を犯す男の肩越しに見慣れた金髪が目に入ったのと、限界まで塞き止められていた熱が解放され体内にセフィロスの熱が注がれたのはほぼ同時だった。
「み、るなぁぁぁぁぁっ」
最早無駄だと知りながらそれでも叫ばずにはいられなかった。
「…スコ、ール…?」
呆然と自分の名を呼ぶクラウドの姿が視界に入ったのを最後に、スコールの意識は暗闇へと吸い込まれていく。
俺は、これからアンタにどう向き合えばいい?
沈んでいく意識の中で最後に思ったのはそんなこと。
答えには、辿りつけそうになかった。
若く青い日々
恋愛感情に性的欲求が含まれるのは当たり前で、寧ろそれがないならちょっと色濃い友情とか親愛ということで止めておけばいい。況して同性に対する愛情なんて言ったら相手に性的欲求を感じるかどうかが相手との関係どころか自分の人生の分かれ目で、詰まる所恋人、というポジションに収まるからには当然そういった行為に及びたいと思うのは自然の摂理なのだ。
そんな屁理屈じみたことをぐるぐる考えて、クラウドはこっそり溜息を吐く。
俺も十代のガキだったら逆にマシだったかもな。
なまじそれなりに大人だと自覚がある分、勢いでがっつくような真似も出来ない。
シリアスチックなポーカーフェイスの下で、こんな非常に情けなくも切羽詰まった葛藤が渦巻いていることなど、しげしげとクラウドのバスターソードを眺めている恋人は全く気付いていないだろう。
この世界に引き寄せられた断片の一つ、というよりコスモスが戦士たちの為に意図的に引き寄せたのだろう古びた館の2階奥の一室は、クラウドに割り当てられた部屋だ。さして広くもない部屋に調度品はベッドとライティングデスク、出入り口脇のドアの向こうは簡易だがシャワー設備がある。さながらビジネスホテルのような部屋だが、余計な装飾のないシンプルな造りをクラウドは気に入っていた。
今、その部屋にはデスク備え付けの椅子に座るクラウドと、ベッドに腰掛け一心不乱にバスターソードを見ているスコールがいる。寡黙な二人の、傍から見るとただ睨めっこでもしているかのようにしか見えない駆け引きと、大いなる勘違いその他の紆余曲折を経て一応クラウドの恋人、と呼べる関係になった相手だ。実は結構な武器マニアであるスコールを部屋に誘うのは簡単で、マテリア穴という不思議な構造を持つクラウドの剣をちらつかせば彼はあっさりと頷いた。…恋人を自室に誘うのに何故武器をちらつかせなければならないのかは甚だ疑問だったが、この際結果オーライということでいいだろう。問題はこの後なのだ。
「クラウド」
呼ばれて顔を上げれば、武器観察に満足したらしいスコールがこちらにバスターソードを差し出していた。
「満足したか?」
立ち上がって問いながら愛剣を受け取り、静かに壁に立て掛ける。大した広さもない部屋だから、椅子から立ち上がって壁に剣を立て掛け、ベッドに腰掛けるスコールの傍に寄るのに2歩あれば足りた。
「ああ、ありが…」
スコールの言葉が途中で途切れる。クラウドが何も言わずに抱き締めたからだ。途端にビクッとスコールの体に緊張が走ったことを知るのは、抱き締めた側であるクラウドには造作もないことだった。寧ろそれに気づかずにいられればこのまま行為に雪崩れ込むことも出来ようというものなのに。
このまま雪崩れ込んだらまるで俺が悪者みたいだ。
クラウドは心の中で溜息と共に独りごちた。
恋人というポジションを確保して、そうして知ったのは、スコールがとにかく他人との接触に慣れていない、ということだった。最初は何か嫌な思いでもさせたのかと思ったが、どうやらそういうことでもないらしい。本人の記憶も曖昧だからはっきりしたことは判らないが、かなり幼い頃から他人を寄せ付けずに生きてきたらしいスコールは、寧ろ接触恐怖症なのではないかと思うほどスキンシップに過剰な反応を示してしまうのだ。これはもう、慣れの問題以外の何物でもないのだから慣らしていくしかない。実際、初めて抱き締めた時に比べたら反応もだいぶ小さくなっているし、なんだかんだでキスまでは出来るようにはなっているのだが。
俺はどちらかと言えば淡白な方だと思うんだが、な。
そんなクラウドの自己評価も間違いではないのだが、とはいえクラウドだってまだ21の若者なのだ。いくら大人の自覚だなんだといってもまだまだ若い。正直、好きな相手を前にずっとお預けを食らうのにも限界がある。それは誰にも責められる事ではないだろう。だいたい、その対象であるスコールにしたって、こちらは17と、クラウドよりも更に若く、あけっぴろげに言ってしまえば、そういう行為に最も興味があるお年頃、のはずなのだ。本来はもっと、暇さえあれば抱き合ってしまうような、そんな状態であってもおかしくはないはず。
そんなことを思っても現状が変わるわけではないのだが、忍耐を強いられている分、少しは自分を肯定したいクラウドだった。
傷つけたいわけじゃ、ない。
クラウドが自分に忍耐を強いる唯一にして至上の理由はそれだ。元々スコールは違う世界で生きていた、出逢えたことが奇跡のような相手なのだ。しかも彼を手に入れた最も幸福と言えるこの時間すら、いつどこで途切れるかも判らない。もしかしたら明日突然、自分が、もしくは相手が、この世界から消えてしまう可能性だってないわけではないのだ。このまま、彼と一つに繋がる歓びを分かち合えないまま離れてしまったとしたら、それはきっとさぞかし後ろ髪を引かれる思いをするに違いないが、ここで無理に行為に及んで彼を傷つけたまま別れたら、その後悔は計り知れないものになるだろう。その確信が、クラウドに性急な行動を起こすことを止めさせている。
抱き締めてキス出来るってことだけで満足すべきなんだろうな。
いつどうなるか判らない現状で得た大切な存在だからこそ、できないことに焦るよりも今できることに幸福を噛みしめるべきなのだということを、クラウドはちゃんと理解していた。出来れば先に進みたいというのが偽らざる本音ではあるが。
抱き締めていた体を少し離して、代わりに片手をスコールの頬に添えた。またもピクッとスコールに緊張が走る。普段は冷静な光を宿している眸がどこか不安げな色を覗かせているが、彼は何も言わない。触れられることに慣れよう、とスコールも思ってくれているのが伝わって、クラウドの顔に知らず僅かな笑みが浮かんだ。
「…好きだ」
至近距離だからこそ伝わるような本当に小さな声で囁いて、そっとキスをする。まだ唇を合わせるだけの軽いキスしかできないけれど、それは十分幸せな感触だった。その幸せを堪能して、クラウドはそっと体を離そうとした…のだが。
「…スコール?」
しがみつくようにクラウドの腕を掴んだスコールの手が、離れない。いつもならば、そっと抱き締めて軽いキスを交わして、そうして離れるクラウドに、スコールの体から緊張が抜けるのを少し寂しい思いで見るのに。
「どうしたんだ?」
イレギュラーな展開に内心戸惑いつつもクラウドがそう問えば、スコールの方も戸惑った様子を見せつつぼそっと呟く。寧ろ呟きにもなっていない程の音量で、口が微かに動いたから辛うじて何か呟いたのだと判る程だ。
「…スコール?」
もう一度名前を呼んで促せば、眼を逸らした彼が今度はもう少しはっきりとした声を出した。
「構わない、と言ったんだ」
伏せた目元に朱が差しているのを半ば呆然と見つめながら、クラウドはそのセリフを頭の中で反芻する。
構わないって何が?…何って…アレか?え?アレでいいのか!?えぇぇ!?
こういう時に感情が表に出ない性質なのは得なもので、傍目にはクールな様子を崩さずにいながら、頭の中は予想外の展開に思考停止寸前。心の中で「1・2・3」と数えて何とか自分を落ち着かせたクラウドは、自分の解釈に間違いがないか確かめるべく、逸らされた視線を追ってもう一度眼を合わせた。
「スコール?あんた何言ってるか解ってる…か?」
不躾といえば不躾な問いだが、ここで下手に勘違いして気拙い思いをするよりはマシだ。そう判断したからこその言葉だったが、言われた方はやはりカチンと来たらしい。
「俺を子供扱いしてないか?」
戸惑いがちだった視線に一瞬力が戻る。怒っているというより拗ねているような口調が歳相応な印象で、スコールにしては珍しいと苦笑しつつ、クラウドは「いや」と首を振った。
「そうじゃないが、互いに違うことを思ってたら拙いだろう」
しかも勘違いして事を進めた場合、どちらかといえば傷つくのはスコールの方だ。だがそこでスコールが口を開く。
「アンタが!」
自分でも予想外に強い口調だったのだろう、スコールは僅かに驚いたように口を閉じた後、意を決したように言葉を続けた。
「アンタが、俺を気遣ってくれてるのは理解してる。なんて言うか…その、我慢、してくれてるのも」
「解ってるなら話は早い。変な話だが、今更、だぞ?焦ることなんてないし、無理もして欲しくない」
「そうじゃない」
ぎゅ、と掴まれたままの腕に力を込められた。こんなに長くスコールから触れられているのも珍しいな、とぼんやり思いつつクラウドが視線で続きを促せば、耳まで仄かに赤く染めたスコールは視線をあちこちに彷徨わせながら早口で続ける。
「俺だって、アンタに触れたいと思ってるんだ」
「………」
それはつまり、スコールにも人並みの性欲はあるということか。
身も蓋もない表現ではあるが、それ以外表現できないのも事実。スコールも、17歳の健全な青少年だったということだ。スキンシップに慣れていないから、触れられればどうしても緊張してしまうが、欲求がないわけではない。スコールも、自分たちにはいつどんな事態が起きるかも判らないという危惧を感じているはずで、触れたい欲求と、触れられる緊張との間で、もしかしたら、クラウドよりもスコールの方がもどかしい思いを抱えていたのかもしれない。
ああ、拙い。
クラウドは掴まれていない方の手で口許を押さえて天井を仰いだ。ここでもう一度「焦る必要はない」と諭した方がいいと頭では理解している。それが大人の態度だ。しかしクラウドも大人と言ったところで十分若い青年に過ぎないのだ。自分でそう在りたいと思う程には大人になりきれていなかった。
簡単に言ってしまえば、限界、なのである。そうして。
「クラウド?…ッ」
天を仰いでしまった恋人に、不思議そうに呼びかけたスコールへ返ってきたのは、これまでの優しい感触のキスとは似ても似つかない、噛み付くような荒々しいキスだった。
「…ふ…ッん…ッ」
薄く開いた唇から舌を差し入れ絡ませる。何度も何度も角度を変えて口づけた。我ながらがっつき過ぎだ、とクラウドは熱で霞んだような思考の隅でそう思うが、ブレーキをかける術は持ち合わせていない。スコールが慣れない様子ながらも応えてくれるから尚更だ。これでがっつかなかったら男じゃない、と自分を正当化してみる。
正直なところ、夢中になっていてクラウドは自分がどんな手際の良さを発揮したのか曖昧にしか判らないのだが、二人の体がベッドに沈みこんだ時には彼らの服はベッドの下に落とされていた。途中でスコールの手が「お前も脱げ」と言う様に強くクラウドの服を引っ張ったので乱雑に脱ぎ捨てた記憶だけは確かだった。
「…以前から思っていたが、アンタ、ホントにいい体してるな」
上気した顔でクラウドを見上げながら呟いたスコールが、そっとクラウドの上腕や胸板に触れる。肌に触れる瞬間、少しだけ動きが止まるのは、まだ触れ合うことに慣れ切らない所為か。
「お前は華奢だな」
見下ろしたスコールの頬から首筋、鎖骨を撫でてクラウドが答える。
筋肉がついていないわけではないのだが、骨格自体が華奢なのだろう。二の腕の太さや胸板の厚さなど、クラウドとスコールでは歴然とした差があった。だが、戦士として、華奢だと言われればムッとするというもの。ほんの少し不機嫌そうに眼を眇めたスコールがぼそっと呟く。
「女装装備できる癖に」
「……………それは言うな」
「んんっ」
余計な事を言う暇を与えてはならないと悟ったクラウドが、唇を塞いだ。
後はただ荒い息遣いと押し殺せない声が部屋に充満するだけ。
唇と手で丹念にスコールの体を愛撫する。初体験の時でもここまで夢中にはならなかったと後から思うほど、目の前の存在のことしか考えられなかった。慣れない行為に本能的な怯えが走るスコールが、それでも緊張にビクッと震える度にクラウドの腕や肩をぎゅっと掴んで受け入れようとするのに、クラウドの熱は更に煽られる。口下手な自分はきっと言葉に出して言う事はできないが、唯々、愛しいと思った。ようやく彼を抱ける喜びに我武者羅に進んでしまいそうになる自分をどうにか制御できたのは、その愛しさのおかげだ。ただでさえ受け入れる側に負担の大きい行為なのだ。逸る気持ちのまま進めたら徒にスコールを傷つけてしまう。慎重に、丁寧に、クラウドは恋人の体を慣らしていく。逆にスコールの方がもどかしさを覚えるほど。
「クラ…ウ、ド…ッ」
「…いい、か?」
言葉もなくガクガクと頷くスコールの後孔に、クラウドは怒張した自身を宛がう。一つに繋がる感覚に、深い悦楽の息が洩れた。
そこから先は、思い返せば残念なことに、殆ど記憶に残っていない。ひたすら夢中で貪って、途切れ途切れに呼ばれる名前に熱は鎮まることを知らず、自分も何度も「スコール」と名を呼んだ。なんだかんだと、結局のところかなりがっついた、と思う。慣れない行為に疲れ果てたスコールが、気を失うように眠りに落ちてしまう程度には。
若いんだな、俺も。
改めてそう感じて苦笑する。後始末を済ませ、汗を拭ってやったスコールの寝顔が穏やかなことを確認して、クラウドも目を閉じた。自分の腕の中で目覚めたスコールが、一体どんな顔をしてどんなセリフを口にするのか、それを楽しみにして。
間違っても微笑んで「おはよう」なんて言わないんだろうな。
それはそれで見物だが、この年下の恋人にそんなスキルは端から期待していない。逆に自分がそうしてやったら、彼はどうするのだろうか、それも面白そうだ、と考えて、クラウドの意識も眠りの園へと落ちていったのだった。
無自覚な愛を君に。
スコールの第一印象は実はあまり覚えていない、と言ったら失礼だろうか。
各々が違う世界から召喚された仲間たちが一堂に会したときのことを思い返しながら、ライトはそう思った。
明るく賑やかで人懐こい面々の印象が強烈で、たった一言名乗っただけのスコールには精々「寡黙なのだな」程度の印象しか持ち得なかったのは致し方ない。
その後、一度カオス側との総力戦に敗れて散り散りになるまでの短い間行動を共にしたが、その時の印象も、驕った表現だと承知で言えば、「手がかからない」だった。自然とコスモスに召喚されたメンバーを纏める役割を担ったライトにとって、目の前のことに邁進しがちなフリオニール、バッツ、ジタン、ティーダといったメンバーや、あるゆる面で不安定に見えるティナ、子供の側面を隠しきれないオニオンなどに比べて、戦場での心構えができているセシル、クラウド、スコールは正直気を配る必要を感じなかったし、またそうする余裕もなかったのだ。
そうして、ライトの中で初めてスコール・レオンハートという青年を単独で思い描いたのは、クリスタルを求める旅の途上、魔女と邂逅したときだ。「仲間を信じず孤立している者」と言われて、真っ先に彼の姿が脳裏に浮かんだ。今となっては魔女の戯言に揺らいだ自分の不明を恥じるばかりだが、共に行動している間も必要最低限の会話しか交わさず仲間と距離を置く姿勢に、そういう危惧を僅かでも抱いていたのも事実だった。そしてその危惧は他ならぬスコール自身によって払拭されることとなる。
おそらく、きっかけはそれだ。
剣の手入れをしながら、ライトはそう思った。
自分が仲間を信じていないのではないかと疑ったスコールこそが、きっと誰よりも仲間の力を評価し、信じていた。その上で敢えて一人で往く道を貫く覚悟を決めていた彼は、まさに孤高の獅子と呼ぶに相応しく、ライトは同志を疑った己を恥じるとともに、初めて「仲間」という括りを越えてスコールという青年に興味を持ったのだった。
興味を持つということは、その対象をよく見るようになるということで、そうやってよく見ていれば、自ずと解ってくることも多い。
それぞれがクリスタルを手にし全員で行動するようになった今も、スコールは仲間の輪から外れて行きがちだ。クリスタルを手にして全員が集合するまでの道中で行き掛かり上共に旅したバッツやジタンにはだいぶ懐かれたようだが、独りを好む傾向は変わっていないらしい。
あれは、彼が不器用で優しいからだ。
剣を鞘に収め、今もまた独りで仲間の輪から離れたところにいるスコールを見てそう思う。
結局のところスコールは、他の仲間たち同様、目の前で苦しんでいたり困っている相手を見過ごすことが出来ない類の人間なのだ。もしかしたら人の分の荷物を限界まで背負いこんでしまうという点では仲間内でも群を抜いているのかもしれない。「自分は出来る限りのことをした」と割り切れないからどこまでも他人の重荷を背負い込んでしまうし、逆に自分の荷物を他人に持たせることも極端に嫌うのだろう。彼の他者を突き放すような物言いも態度も、独りになりたがるのも、すべては他人の荷物を持たない為、そして何より、自分の荷物を持たせない為の予防線なのだとライトは理解している。
そんなことを考えていると、視界にその姿を収めていたスコールが急に動いた。華奢な背中を眼で追えば、その背は角を曲がり、今夜の休息地と決めた廃墟の外へと消えてしまう。ああまったく、と内心で溜息を零してライトは立ち上がった。
実際、スコールが独りで静かに過ごすことを好む性質なのも間違いない。それはライトにも言える性質であるが、ライトの場合、他人が賑やかにはしゃいでいるのを見ているのは割合好きなほうだ。自分がその輪の中に入って同じように騒げるとは到底思えないが、仲間の楽しそうな笑顔を見ているのはライトにとっても楽しいことだった。だがスコールは喧噪に疲れを感じるらしく――それは時折バッツたちに無理矢理輪の中に引きずり込まれている所為もあるのかもしれないが――こうしてふらりと独りで出て行ってしまうことがよくある。スコールの戦闘力は承知しているし、状況判断・戦力分析といったことに関しても、専門機関で体系的理論的に知識を学び戦闘を生業としているというだけあって仲間内で最も信頼できるといっていいのだが、だからといって単独行動が危険だということに変わりはない。スコールならば無茶はしないだろうと思いつつも、ジタンから以前彼が平然とガーランドとアルティミシア二人を同時に相手しようとしていた等と聞いてしまえば安穏としていることもできず、気づけばスコールの居場所を把握しておく癖がついていた。
困った癖がついたものだ。
ゆったりとした足取りでスコールが消えた方へと歩きながらライトは自分自身に対する苦笑を隠せない。なんだか彼の姿を確認できないと落ち着かなくなってしまった。こんな癖が本人に知られたら「俺を侮っているのか」と怒らせてしまいそうだ、と思うのだが、これは信頼とは別のものなのだ、としか言いようがない。信頼はしている。それは絶対だ。だが、できることならスコールに傷ついて欲しくないと思うのだ。手が届く範囲にいてくれたら、自分が代わって攻撃を受け止めることもできるのだから。
……それは仲間、だからなのか。
ふと自分の感情の動きに疑問が生じる。今まで気にも留めていなかった。仲間のことを気に掛けるのは当然なのだと思っていた。だが、仲間とは支えあうものだ。こうも一方的に護りたいと思うものだろうか。仮にスコールではなく、他の仲間が独りになりたがっても、自分は同じことを考えるのだろうか。
廃墟を出れば、思いの外近くにスコールは腰掛けていた。闇の中では漆黒に見える髪の奥でブルーグレイの眸がちら、とこちらを見るが、何も言わない。
「騒がしいのが苦手なのは解るが、あまり、独りにならない方がいい」
いつもならば離れた位置で彼の居場所を確認するだけだから、当然会話もない。だが今回は存外に距離が近く、互いに沈黙を苦痛と感じるタイプではないにしても、何も言葉を掛けないのも不自然だ。そう思って声を掛けてみたものの、口をついて出てきた言葉は自分でも説教じみているな、と思うものだった。当然、言われた側であるスコールもそう感じたのだろう。
「……べつに」
返ってきた言葉は彼お得意の素っ気無いものだった。
それが「べつに騒がしいのは嫌いじゃない」という意味なのか「べつに独りでも大丈夫だ」という意味なのかは判らなかった(恐らくは後者だろう)が、彼の機嫌を無駄に損ねたことは確かだろう。わざわざ出向かれて説教されれば当然だ。
ああ我ながら度し難い、とライトは内心で自嘲する。自分がスコールに言いたいのは、きっともっと違うことなのだ。「独りにならないほうがいい」のは確かだが、それは彼を信頼していないからではなく。
「君の姿が見えないと私が落ち着かない」
弾かれたようにこちらを見るスコールの表情が素直に驚きを示している。それ程驚くことを言っただろうか、と思いつつ、ライトはその先のセリフを口に乗せた。
「どうか、私の為に、私の目が届く処にいて欲しい」
切れ長の眼を驚きに丸くして、スコールは暫くこちらを凝視していたが、やがてふい、と顔を背ける。晒された横顔が僅かに赤く染まっているように見えるのは気のせいだろうか。
「……………善処、する」
暫しの沈黙の後でやっと返ってきた言葉に、自分がどれ程大胆な告白をしたのか自覚していない勇者は「ありがとう」と微笑んだのだった。
今は小さな僕の手だけど
その日の寝床が決まると、簡素だが和やかな食事が始まり、それが終われば各自思い思いに過ごすのが自然な流れになっている。大概の場合、バッツとジタンとティーダのお騒がせトリオが何かしら騒動を巻き起こし、ティナがにこにことそれを見守る。騒動の犠牲者は日替わりだ。今日はフリオニールとクラウドが捕まっていた。セシルと、珍しくライトも、賑やかな笑い声と一部悲鳴の渦を見ている。
残る一人は、とオニオンは首を巡らせた。
案の定、残る一人の仲間であるスコールは、騒ぎの余波を受けない距離を保って自らの愛剣の手入れをしていた。
食事が済んでから就寝するまでの時間は、今のように騒いでいる場合を除き、皆武器の手入れをしていることが多いが、特にスコールは、その特殊で複雑な構造の武器故なのか、入念に手入れしている姿をよく見る。
チャンスかも。
オニオンは内心大きく頷いた。壁に凭れて座り、無造作に長い脚を片方投げ出した姿勢で武器の手入れをするスコールの傍まで歩く。近づいてきた少年に、スコールも顔を上げた。
「…どうした?」
普段はティナの傍にいるか、お騒がせトリオとじゃれているかのどちらかなことが多いオニオンが自分のところまで来るというのが心底珍しいと思っているのだろう、いつもは無表情なスコールがさも不思議そうに尋ねる。それに背中を押されて、オニオンは口を開いた。
「あのさ、お願いがあるんだ」
「なんだ?」
オニオンにお願いされるようなことなど何も思いつかないスコールがそう返せば、少年はそれ、とスコールの愛剣を指差す。
「ガンブレードか?」
「うん。その武器、持たせてもらってもいい…?」
期待と不安の入り混じった目で見つめられて、スコールは自らの手の中にある剣に視線を落とした。
数秒の沈黙。
「あ、ダメならいいんだ、全然!」
その沈黙を拒否と受け取った少年が焦り気味に言い募って踵を返そうとすると、寡黙な青年の手がカチャン、と音をたててシリンダーを戻し、そのままグイ、と持ち手を少年に突き出す。
「別に構わない」
その言葉に、オニオンの表情がぱっと輝いた。どうやら相当興味津々だったらしい、とスコールは察する。
「ありがとう!」
素直な感謝の言葉とともにオニオンはスコールの前に座り込み、慎重にガンブレードを受け取った。
思っていたよりも軽い。
通常の剣にはない機構が組み込まれているから、クラウドのバスターソード並みとは言わないが、自分の持っている剣などよりは遥かに重いのだろうと思っていた。だが実際こうして手にしたガンブレードは、通常の剣と殆ど変わらないか、下手をすれば軽いくらいだ。
「もっと重いと思ってた」
「…素材の耐久性と軽量化が追求されてるからな」
「そういう研究とかもあるんだね、スコールの世界は」
具体的な想像はできないが、恐らく、町の腕のいい鍛冶屋が丹精込めて作り上げた剣だとか、禁断の地に封印されていた剣だとか、そういう、自分の世界では当たり前だった感覚とは全く違う方向性で作られているものなのだろうという推測はできた。
斬りつけるというより実際は叩きつけることでダメージを与える両刃の剣と違い、軽い分限界まで鋭く研がれた片刃は綺麗に磨かれ、鏡のよう、とまではいかないまでも、じっと見入る自分の顔が映っている。
しばらくその刃に見入った後、徐にオニオンは顔を上げる。
「あれ、スコールってよくクラウドと手合わせしてるよね?これだと凄く切れ味は良さそうだけど、クラウドのバスターソード相手じゃ力負けしちゃわないの?」
格下の相手なら斬りつけて一瞬で勝負が決まるだろうが、実力が均衡するほど、互いの攻撃を互いの剣で防ぐ場面が増えてくる。そうなった時、耐久性が追求されているというから刃毀れの心配はないのかもしれないが、この軽い剣ではあの重量のある大剣と渡り合うのは不可能に思えた。
「重量で力負けする分を、火薬の爆発力で補うんだ」
「ああ!そっか」
ガンブレードの最大の特徴を失念していたことに気づき、オニオンは得心した様子で今度は視線をその複雑な機構に移す。銃、というもの自体が少年には縁のない武器で物珍しいのだが、剣と銃を合体させたこのガンブレードは、銃が普通に存在する世界に於いても幻と言われるほど珍しいのだそうだ。銃器を見慣れている仲間も、こんな武器は見たことがないと言っていた。
この、弾を入れてるところ、カチャッと出してクルッと回すのがカッコいいんだよね。
そう思いながらオニオンがその動作を真似しようと試みるが、初めて銃に触れた素人に、そんな慣れた仕草が出来るはずもなく。
シリンダーを上手く振り出すことができずにあたふたしていると、伸びてきた手が慣れた仕草でシリンダーを振り出した。
「あ、ゴメン」
「銃に触るのは初めてか?」
「うん」
オニオンが素直に頷けば、スコールがガンブレードを指差しながら各部の名称と動きを教えてくれる。セリフの殆どが単語で構成されたような無愛想な説明だが、初心者に解るようにかなり基本的なところから説明してくれていることは少年にも伝わった。
スコールとこんなに話すの、初めてだ。
説明を真剣に聞きながら、オニオンはふと思う。
コスモスに召喚された仲間たち10人の中で、実は年下組にカテゴライズされるはずのスコールだが、その落ち着き加減と、本来年上組の筈のバッツがお騒がせトリオとして年下組にすっかり馴染んでしまっていることから、年上組に配されることが多い。更に、元々寡黙な上に単独行動を好む傾向があるせいで会話する機会が少なく、少年にとっては「なんとなく近寄り難い人物」という認識が定着してしまったのだ。ずっと興味のあったガンブレードを触らせてもらうのにも、タイミングを見計らって、勇気を振り絞らないとお願いできなかったくらいに。
でも、聞けばちゃんと話してくれるんだ。
今まで、話しかけてもまともに答えて貰えないのではないかと勝手に思い込んでいたけれど、そんなことはないのだ。聞けばきちんと丁寧に答えてくれる人なのだ、とオニオンの中で認識の訂正がなされる。あまり付き合いの長くないこの仲間たちの間では、寡黙なスコールが実は自分の好きなものに関してだけは比較的よく喋るという事実が知られていないのだった。
「…解ったか?」
「うん。ありがとう」
今度こそスコールの真似をしてシリンダーをしまう。カチャン、と小気味のいい音をたててシリンダーが元の位置に収まると、オニオンは最後の仕上げ、というつもりで立ち上がり、ガンブレードのグリップに手を掛けようとした。
「…あれ?」
中指・薬指・小指と親指でしっかりとグリップを握り、人差し指をトリガーに掛ける、はずなのだが。
「………」
座ったままのスコールも、丁度目線の高さが合うその右手を無言で凝視している。
暫しの沈黙がその場を支配した後、その静寂を破ったのは少年の情けなさそうな、それでいて悔しそうな声だった。
「あぁぁぁもーーーーっ!絶対大きくなってやる~っ!!」
グリップをしっかり握ればトリガーに指が届かず、トリガーに指を掛ければグリップを握れず。
未だ成長期を迎えていない少年の手にはガンブレードは大きかったのだ。
絶対大きくなる。ならないわけないんだ、なるに決まってる。とにかく好き嫌いはなくそう。
地団駄を踏みそうな様子でそんなことをぶつぶつと呟くオニオンの横で、ガンブレードの持ち主が立ち上がった。その身長差、優に25センチ以上。
僕だってこれくらい大きくなる予定なんだ、3年後くらいには!
自らの成長計画を練り始めた少年の手から、スコールが愛剣をそっと取り返す。それに気づいたオニオンが我に返って改めて礼を言おうと顔を上げた時。
「焦らなくともいずれ握れるようになるさ」
ぽん、と頭に置かれた大きな手と、微笑とも苦笑ともつかない表情とともにそんな言葉が降ってきた。
普段滅多にポーカーフェイスを崩さないスコールの、そんな柔らかな表情を見るのは初めてで、しかもこんな励ましの言葉をかけて貰えるとも思っていなくて、オニオンの心になんだかくすぐったい感情が湧きあがる。
「ありがとう、スコール」
満面の笑みでそう答えると、少年は未だ賑やかな騒動を展開している仲間たちのところへ駈け出した。
スコール、笑ったら凄くきれいなんだ。きっと皆知らないよね!
自分だけが知る秘密ができたような、何とも言えない昂揚感を覚えながら騒動の中心にダイブする。
これからしばらくの間、オニオンは「あのスコールの笑顔を見た人間」として仲間内限定で新たな伝説の称号を手にすることになるのだった。
傘がない
簡素な野営の設備は外部の音を隠さない。
ゆっくりと浮上した意識で捉えた雨音に、スコールは眠りが醒めた理由を知った。
音と気配を殺して起き上がれば、仲間の穏やかな寝息が空間を満たしている。正確な時間は判らないが、恐らく就寝してからまだ2時間程度しか経っていないだろう。戦闘が続く毎日に、きちんと睡眠を摂ることは必要不可欠だ。このままもう一度眠りに就けたらいいのに、と思いながらもそれが不可能であることを知っているスコールは、そっと天幕の外へと抜け出した。
天幕から20メートル程離れた位置、雨を凌げる場所に火が見える。今夜の番をしているライトとセシルはそこにいるのだろう。スコールたちが天幕に入る前には、すぐ近くで火を起こしていたが、今夜の寝床となったこの場所は一方からしか進入できない地形だからそちらの警戒さえしていれば、この程度離れていても問題はないと踏んで雨が凌げる場所に移動したというところか。スコールは離れた位置にいる彼らに気づかれないように彼らとは反対方向に歩き出した。
彼らに見つかれば早く寝た方がいいだとか、色々お節介を焼かれるに違いない。
そんなこと、言われなくとも解っている。
眠りたくとも眠れないのだ。ただ雨が降っている、それだけのことで。
眠って雨が止むまで過ごせたらどんなに楽だろうと思うのに。
降り続く雨にしとどに濡れながら、天幕から離れた岩場までやってきたスコールは、迫り出した岩の陰になって雨を避けられる場所を見つけると、そこで片膝を抱えて蹲った。
自分でも、よく解らない。
ただ雨が降ると酷く不安になる。この世界に自分だけになってしまったような孤独感。なのに他人の傍にいると独りにならなくてはいけないと感じる焦燥感。
この世界に来る前の記憶は酷く曖昧で、はっきり憶えていることと言ったら自分がSeeDと呼ばれる傭兵であること、それに伴う戦闘知識、そして魔女が倒すべき相手であること、それくらいだ。後は折に触れ思い出した断片的な記憶ばかりで、一体自分がどうしてこんなにも雨を厭うのか、さっぱり見当もつかない。孤独感と焦燥感に心をもみくちゃにされながら、ただただ雨が止むのを待つだけ。
もっと強くならなくては。雨ぐらいで心がこんなに乱れるなんて、自分の弱さに吐き気がする。
半ば強引に自分自身を叱咤してみても瞬時にこの現状が変えられるはずもなく、スコールがぎゅっと拳を握り締めた時だった。
「俺も雨を凌ぎたいんだが、隣り、いいか?」
驚いて振り仰いだ先で、作り物じみた真っ青な双眸と視線がぶつかる。
真っ青な眼の男・クラウドは問いかけたくせにスコールの了承を待たずに隣りに腰を下ろした。
「…なんで来た」
スコールがそう言えば、クラウドはちらともこちらを見ずに口を開く。
「俺が何処に行こうと、俺の自由だろう」
にべもない返答に、それ以上問い詰めるのも躊躇われた。きっと、普段の自分に対する仲間たちもこんな気持ちなのかと思ったが、それも今はどうでもよかった。
隣りに感じる体温にどこか安堵している自分が心底腹立たしい。こんなことでは駄目だと朧げな記憶の奥底で誰かが叫ぶ。独りにならなければ。独りでいられる自分でいなければ、と自分を責めたてる幼い声が脳裏に響いた。解らない。雨が降ると聞こえるこの幼い声は一体誰だ?
内側からスコールを責める幼い声は尚も続ける。
独りでいなくては、誰かといては、いつか置いていかれてしまうから…!
心の内で反響する声に思わず 頭 ( かぶり ) を振った時。
「…なに、を」
隣りから伸びてきた腕にぐいっと頭を抱え込まれて呆然と呟く。
「隣りにいるのにまるっきり存在を無視されるのはムカつくからな」
不機嫌そうに答えたクラウドが、スコールの頭と言わず肩から抱き寄せた。
「クラウド、離せっ」
抱き込まれる形になったスコールは抵抗するが、如何せん、あの大剣を振り回すクラウド相手の腕力勝負では圧倒的に分が悪い。
「濡れて体が冷えた。寒いんだから大人しくしてろ」
さも当然のように言い放ったクラウドに対し、濡れたのもあんたの自由じゃないのか、と思うスコールだったが、体勢の悪さも手伝ってスコールがどう身動ぎしようとびくともしない腕にやがて抵抗を諦めた。
クラウドの胸に押し付けられる形になった耳に、規則正しい鼓動が伝わってくる。
体温よりもはっきりと他人の存在を感じさせるそれは、何故だかあのどうしようもない焦燥感を刺激することもなく、ただ純粋な安心感をスコールに与えた。
眼を閉じて、トクン、トクン、と小さいけれど確かな音を追うことに集中していると、耳障りな雨音が意識の外へと遠のいていく。それと一緒にあれ程自分を苛んだ孤独感と焦燥感も消えていき、そして。
「…眠った、か」
腕に掛かる重みが増したことに気づいたクラウドは、そっと自らの胸に抱えた相手の顔を覗き込んだ。
幾分か歳相応の幼さを取り戻した寝顔に先刻までの険しさはなく、小さな寝息も落ち着いていることを確かめて、安堵の息を吐く。
「素直に心配もできない相手ってのは厄介だな…」
傍にいて、抱き締めることで救えるのなら幾らでもそうするというのに、救いを求めながら救いを拒む矛盾を抱えたこの獅子には、素直に手を差し伸べることも容易ではない。何を恐れているのかは知らないが、僅かでもその恐れの一片を見せてくれたらきっと、彼をそこから救いあげることができるのに。
とはいえ、ひとりで全てを解決することを是とするスコールにとっては、それがとても難しいことなのだと、正直なところその辺りは似た者同士だと自覚しているクラウドは理解しているし、責める気もない。
今はこうやって、腕の中に彼を抱いていられることに満足するべきだと思っている。
「アンタに好きだと言える日がくるのは、いつなんだろうな」
いつか、スコールが他人の好意を受け止められるようになるその時を思いながら、クラウドも眸を閉じた。
あなたについておもうこと
ウォーリアオブライト編
■フリオニールについてどうおもいますか。
フリオニールはとても一本気で表裏のない真っ直ぐな性格だ。人としてとても好ましいと思う。真っ直ぐすぎて時に猛進してしまいそうになるのは危険だが、「夢がある、夢の為に進む」と衒いもなく言い切れる強さと潔さが私達を引っ張ってくれることもある。
■オニオンナイトについてどうおもいますか。
初めて会った時は幼さに驚いた。だが、自らの世界で伝説の称号を手にしたというだけあって、頼りになる仲間の一人だ。最近は少し子供らしい言動が多くなってきたような気がするな。やはり最初の内は年長者ばかりに囲まれて背伸びしていたのかもしれない。
■セシルについてどうおもいますか。
セシルは優しい青年だ。そして芯の強い青年でもある。兄と戦わねばならない状況を憂いているが、自らの為すべきことを見失ったりはしないだろう。物腰が穏やかだから油断していると偶に柔和な笑顔で核心を突く一言を言うから驚くことがある。
■バッツについてどうおもいますか。
…落ち着きがないな(溜息)明るく積極的で全ての物事を前向きに捉えられるのは、いいことだと思う。ずっと旅をしてきたと言っていた。バッツならば、地図も道標もない旅であっても、それはそれで面白いと歩を進めることが出来るのだろう。
■ティナについてどうおもいますか。
我々の中で唯一人の女性ということもあって、彼女の笑顔に癒されている者も多いようだ。ただ、魔力では群を抜いているからその点ではとても頼りになる仲間と言える。出会った頃は儚げな雰囲気だったが、最近は現実を見据える強さを身につけたように思えるな。
■クラウドについてどうおもいますか。
大柄なわけでもないのに、あの大剣を軽々と振り回す様はいつ見ても不思議だ。よくバッツとティナに頭を撫でられているのを見掛けるが…。諦めているだけかもしれないが邪険に拒絶しないあたりが、クラウドの優しさなのだろうな。
■スコールについてどうおもいますか。
独りになりたがる癖は中々直らないようだ。傭兵だというだけあって状況判断や戦力分析は的確で単独行動でも切り抜けられてしまうから余計始末に負えない。とうとう私にも、彼がどこにいるかを常に確認する癖がついてしまった。
■ジタンについてどうおもいますか。
よく、バッツやティーダと騒いでいる。騒がしい割りに物事をよく見ているが、それでも時折調子に乗って失敗する事がある。だが、その失敗を確実に取り返す意思と強さがあるのがジタン、と言えるのかもしれない。
■ティーダについてどうおもいますか。
明るく元気な、仲間内で一番のムードメーカーだな。楽しい時に笑い、悲しい時に泣ける素直な強さがあると思う。敵味方ということは関係なく、超えるべき存在として父の背中を追っている。そういう存在がいることを、羨ましく感じることがあるな。
フリオニール編
■ウォーリアオブライトについてどうおもいますか。
凄く真面目だな。堅物で冗談なんか全然通じなさそうに見えるが、結構話のわかる奴だ。なんて言うか、いつでも思考と行動にブレがないって言うか、一本筋が通ってるって言うか。だから自然と皆ライトの言うこと聞くんだろうな。
■オニオンナイトについてどうおもいますか。
オニオンか。最初は、ませた子供だと思ったな。今でもたまに思うが…。でもやっぱり素直なところの方が多いかな。何故だか知らないが、名前を教えてくれないんだ。だからオニオンと呼んでるんだが…。伝説の称号だって言うし、誇りを抱いてるんだろうな。
■セシルについてどうおもいますか。
にこにこ笑って人の話を聞き出す天才だな、あいつは。セシルに話したら、気づいたら仲間たち皆に俺の夢が知られていたぞ…。子供みたいな夢だから黙っておきたかったのになぁ。でも「素敵な夢だと思うよ」なんて悪びれもせずに言われてしまうと、まあいいか、と思ってしまうんだ。
■バッツについてどうおもいますか。
とにかくへこたれない奴だな。それと常に楽しいことを探してる。好奇心と探究心が旺盛で、興味があればどこにでも行ってしまいそうに見える。実際そうやって旅をしていたと言ってたしな。ものまねするのが大変だって文句を言われたんだが…。なんだか理不尽な文句じゃないか?
■ティナについてどうおもいますか。
大人しい気弱な女の子かと思ってたんだが…。とりあえず色々なものを触って確かめたくなるらしくて、いきなり手が伸びてきて驚かされることが結構ある。この間はライトが大人しく兜の飾りを触らせてたなあ。俺もバンダナを触らせて欲しいと頼まれたよ。やっぱり女の子の頼みは無碍にできないよな。
■クラウドについてどうおもいますか。
俺の夢が仲間内に広まった原因その2、だ。でもクラウドも同じ夢を見たいって言ってくれたし、戦う意味を探してたあいつの助けになったのなら良かったと思っている。俺も色んな武器を持ってるが、あの大剣はさすがに扱えないな。持たせてもらったことはあるんだが、無理だった。
■スコールについてどうおもいますか。
口数が本当に少ないんだが、偶に出てくる言葉は容赦がない。冷静に物事を見ているからなんだろう。でもだからなのか、なんだかんだとフォローをしてくれたりするんだ。根はいい奴なんだな。あと、17って年の割に食が細いのが気になる。華奢だし、もう少し肉をつけてもいいと思うんだがなぁ。
■ジタンについてどうおもいますか。
なんであいつはあんなに女の子の扱いに慣れてるんだか…。あれで16だって言うんだから末恐ろしいと言うかなんと言うか…。それと何かというと競争に持ち込むのもどうかと…。まあだいたい一緒になって競争してるのはバッツやティーダだし、楽しそうだからいいんだけどな。
■ティーダについてどうおもいますか。
親父さんの話になるとすぐ意地を張るが、それ以外は素直ないい奴だ。本当に魚みたいに自由自在に泳げるのは凄い。ブリッツボールっていうのをいつか一緒にやろうと言ってくれる。巨大な水槽で潜ったままボールゲームをするって想像がつかないんだが、いつか実現したらいいと思ってる。
オニオンナイト編
■ウォーリアオブライトについてどうおもいますか。
ライトはホントに騎士って感じがしてカッコいいよね。ここに来る前のこととか全然思い出せないんだって。名前も判らないって寂しいんじゃないかなって思うから、僕も名乗らないことに決めたんだ。あ、これ秘密だからね!でも、ライトは「ライト」って呼び名が凄く似合ってると思うよ。
■フリオニールについてどうおもいますか。
フリオニールは真面目だから、僕の嘘泣きにもすぐ引っ掛かっちゃうんだ。あんなに警戒心なくて大丈夫なのかなぁって時々心配になるよ。逆に僕にはご飯ちゃんと食べろよとか、細々とした心配をしてくれる。好き嫌いなくご飯食べたら、フリオニールくらい大きくなれるかな。
■セシルについてどうおもいますか。
最初はあんな真っ黒な鎧で全身覆ってるから怖かったんだ。もちろん今はもう平気だけど、でもやっぱり普段は素顔の方でいて欲しいよね、気分的に。バッツと色んなジョブの話をしてて竜騎士の話になったとき、「最高の竜騎士を知ってる」って言ってた。何だか凄く誇らしげだったけど、どういうことなんだろう?
■バッツについてどうおもいますか。
バッツとは色んなジョブの話をするんだけど、バッツの方が知ってるジョブは多いんだ。楽しそうでいいなってちょっと羨ましいんだけど、バッツも「オニオンナイトなんていうのはおれの世界にない!」って言ってたから安心した。だって、僕が苦労して手に入れた伝説の称号なのに、別の世界とはいえ簡単に手に入れられたらムカつくでしょ。
■ティナについてどうおもいますか。
僕が守るって約束したけど、「私も守るよ」って約束し返してくれたんだ。だから皆を守ろうねってもう一回約束したよ。手触りのいいものが好きみたいで、気づくと僕の兜の飾りを触ってるんだよね。アルティミシアの羽根も実はこっそり羨ましそうだから、ふらふら吸い寄せられないかちょっと心配なんだ。
■クラウドについてどうおもいますか。
前に髪の話になって、頑固な癖毛の扱いがどんなに大変かで意気投合したんだ。僕らの中ではライトの次に年長だし、クールな感じだからちょっと近寄り難かったけど、あれで凄く親近感が湧いたよ。僕は見たことがないんだけどバイクっていうのに乗るのが好きなんだって。すっごい速いんだってさ。楽しいんだろうなあ。
■スコールについてどうおもいますか。
羨ましいよね、癖のない柔らかい髪…。スコールはなんか、色々カッコいいと思うよ。あの武器もカッコいいもんね。一回頼んで持たせてもらったけど、持てなかったんだ。僕の手じゃちっちゃくて、トリガーに指掛けられなかったんだよ。あーあ、大きくなりたいなあ。
■ジタンについてどうおもいますか。
僕相手に背比べしてギリギリ勝って喜んでるって凄く低レベルだと思わない?僕、ジタンより3つも年下なんだよ?今だってギリギリなんだし、あと1年もしたら絶対追い抜いてると思うね。そうしたらきっと、すっごい悔しがるんだろうなあ。楽しみだね。
■ティーダについてどうおもいますか。
なんか軽々と地雷を踏んでくタイプだよね、ティーダって。被害に巻き込まれるこっちの身にもなって欲しいよ、ほんと。でもなんか憎めないっていうか…。得なタイプだよ絶対。ブリッツボールってスポーツのエースなんだって。見てみたいなあ。
セシル・ハーヴィ編
■ウォーリアオブライトについてどうおもいますか。
揺るがない人ってイメージかな。僕達を支えてくれるリーダーだね。落ち着いてるから喜怒哀楽が判りにくいところもあるんだけど、最近ちょっと判り易くなった気がするよ。本人は気付いてないと思うけど。ほら、傍で見ている方がよくわかることってあるだろう?
■フリオニールについてどうおもいますか。
真面目で素朴な人。のばらの咲く世界、僕もいいなって思うよ。色んな武器を扱うから手入れが大変だろうと思って、最近剣と槍と弓の手入れは手伝ってあげてるんだ。槍と弓の扱いも知ってるのかって感心されたんだけど、幼馴染に槍の名手と弓の名手がいるから知ってるんだよ。
■オニオンナイトについてどうおもいますか。
オニオンはしっかりしてるよね。僕があの子くらいの齢の時を考えたら本当に凄いなと思うよ。でも、今は年上ばかりに囲まれてる所為もあって、本人は早く大きくなりたくて仕方ないみたいだね。その気持ちは僕にも覚えがあるけど、大人になったら屈託なく友達と笑い合えた頃がどんなに愛おしいものか解るんだよね…。
■バッツについてどうおもいますか。
懲りない・めげない・へこたれない、だね、バッツは。勿論彼だって色んな経験を積んでるんだから、本当に全くの言葉通りなわけはないんだけど、そうであろうと自分に課してるんじゃないかな。そう自分で思い込むことで、本当にそういう自分に近づいていけるだろうし。
■ティナについてどうおもいますか。
心が強くなって、自分の力を受け容れることができるようになったね。彼女とちょっと違うけど、力が悪しきものに染まるんじゃないかって不安は僕もよく知ってるし、その迷いや不安から脱するのがどれだけ大変かも解るから、本当によかったと思うよ。
■クラウドについてどうおもいますか。
頼りになる人だと思うよ。普段は、何かというとバッツに頭撫でられて憮然としてるかな。チョコボレースの話なんか教えちゃうから余計懐かれちゃったんじゃない?ああ、でも、僕もちょっと興味はあるよ。山や海を越えられるチョコボって凄いよね。
■スコールについてどうおもいますか。
17とは思えないほど落ち着いてるし、戦闘に関する知識も経験もあるから頼もしい仲間だよ。寡黙でふっと独りでどこかへ行ってしまうところとか、ちょっと知り合いと重なって気になる、かな。ああ、偶に口に出す突っ込みが容赦ないところも似てるのかも。
■ジタンについてどうおもいますか。
ジタンも、別の知り合いを思い出すんだよねぇ。女の子の話に飛びつくところとか。軽い調子でいるのに実はしっかりしてるところとか。でも時々調子に乗って失敗したりするところとか。うん、こう挙げると本当に似てるよ。でもジタンはまだ16だから、あれでいいと思うんだけどね。
■ティーダについてどうおもいますか。
明るくて、あの明るさに僕も背中を押されたよ。太陽って意味の名前だって言ってたけど、本当に、名前の通りの子だと思う。明るく照らして、暖めてくれる太陽。ついでに遠慮なく全部口に出して言っちゃうところも、頭上で容赦なく照りつけてくる太陽みたいだよ。
バッツ・クラウザー編
■ウォーリアオブライトについてどうおもいますか。
ライトか~?そうだな、真面目!でもって頼りになる!だけどさ、記憶がない所為もあるかもしれないけど、使命に一生懸命過ぎてそれ以外のことが見えなくなってるんじゃないかって思うこともあったな。そう、過去形。最近はそうでもなくなった。理由?うーん、使命以外のことに興味が出てきたってこと、じゃないかな。これ以上は秘密だ!
■フリオニールについてどうおもいますか。
フリオも真面目なヤツだよ、ライトと違った感じで。あんなに武器とっかえひっかえするなんて器用なヤツだよな。勿論、それを真似ちまうおれはもっと器用だけどな!フリオの夢はのばらの咲く世界を作ること、だろ。おれも旅してみたいな~って思うよ。きっとそこは凄く自由な風が吹いてるんだ。ボコと一緒に駆け抜けたいな。
■オニオンナイトについてどうおもいますか。
ネギは…あ、ネギってティーダが最初に呼び始めてさ、言い易いからおれもネギって呼んでるんだ。で、ネギはこしゃまっくれたガキ!おれとジタンとティーダとかではしゃいでるとさ、「呆れた」とか口では言うくせに羨ましそうなんだ。で、結局一緒になって騒ぐんだよな。背伸びしてる感じが微笑ましいよ。
■セシルについてどうおもいますか。
セシルがさ、メカチョコボってのを知ってるって言うんだ。メカだぜメカ!ボコと友達になれる…か…な?え?ああ、セシルのことな。セシルは優しいよ。それで強い。本人はあんまりそう思ってないみたいだけど、辛いことや苦しいことを真っ直ぐに見据える強さ、って言えばいいのかな。そーゆーの持ってるヤツだと思うよ。
■ティナについてどうおもいますか。
可愛いよ、単純に。ボコの話をしたら、凄く会いたがってた。うん、おれも会わせてやりたいなあ。あと、モーグリが好きみたいだから、知り合いに紹介してやりたいよ。モーグリと話が出来る子が知り合いにいるんだ。きっと仲良くなれると思うぜ。
■クラウドについてどうおもいますか。
ボコ…(遠い目)あ、いや、クラウドの髪型見るとやっぱりボコ思い出しちゃってさ、こう、ついつい撫でたくなっちゃうんだよなぁ…。でもそうやってしょっちゅうクラウドの傍に行ってると、結構判ることとかもあるんだ。クラウドがよく誰を見てるか、とかさ。誰かって?それはおれが言っちゃいけないことだろ。
■スコールについてどうおもいますか。
あれで17って落ち着きすぎだろ~!まあ、あの冷静さに助けられたりもしたんだけどさ。最初はすっげぇ冷たくて取り付く島もない感じだったけど、ホントは優しいヤツなんだよ。独りになろうとするとこは相変わらずだから、時々ジタンやティーダと強襲して無理矢理輪に引きずり込んでやるんだ。本人の反応?デカイ溜息ついてるよ。気にしないけどな!
■ジタンについてどうおもいますか。
気の合う仲間だな。まだ16の癖して女の子に目がないってのはどうかと思うぞ~?「レディ」なんてセリフ、20年生きてきておれ言ったことないって。うーん、知り合いに女の子扱いするとガラじゃないって気持ち悪がるヤツがいるんだけど、ジタンと会わせたらどうなるんだろうな。ちょっと面白いことになりそうだな。
■ティーダについてどうおもいますか。
ティーダとも気が合うな。おれの世界じゃチョコボは稀少種なんだけど、ティーダのとこだとレンタルチョコボがあったりチョコボ騎兵隊があったり、チョコボ天国らしいんだ。チョコボ三昧…楽しそうだなあ。ボコが子沢山の大家族になれば、おれもチョコボ天国気分味わえるかな。
ティナ・ブランフォード編
■ウォーリアオブライトについてどうおもいますか。
頼りになる人、かな。最初は怖かったの、強くて厳しい人なんだって思って。自分の力が怖くて仕方ない私は、足手纏いに思われてるんじゃないかって不安だった。でもね、「君の力を信頼している。君の想いを信じている」って言ってくれて…。ライトに信じてもらえるって、なんだか凄く力になるの。
■フリオニールについてどうおもいますか。
フリオニールの夢が、私の夢にも繋がってる。夢を見るっていうこと、未来を想うっていうこと、彼の夢が教えてくれたの。子供みたいな夢だって、フリオニールは恥ずかしがるんだけど、凄く、素敵だよね?でも、私も同じ夢を、色んな花が咲いてる世界を作る夢を見るって言ったら、喜んでくれたよ。
■オニオンナイトについてどうおもいますか。
私を守るって言ってくれた子。たくさん助けてくれた子。私もあの子を守れたらいいなって、ううん、守ろうって思ってる。そう言ったら、それじゃあ2人で皆を守ろうねって約束したの。あとは…何故かしら、いつも「どんなに手触りよさそうでもふらふらついて行っちゃダメだよ」って言われるんだけど、誰についていくのかしら…?
■セシルについてどうおもいますか。
黒い鎧が怖いなって最初は思ったんだけど、お話ししたら凄く優しい人だった。なんだろう、私の不安や恐れを、とても良く理解してくれているの。悩みや迷い、恐れや不安を抱えてるのは私だけじゃないんだって、皆そういうものと向き合って戦ってるんだって教えてくれた人、かな。
■バッツについてどうおもいますか。
バッツはいつも元気をくれる人。どんな時でも楽しいことを見つけてしまうの。私も、そんな風になれたらいいな。バッツの相棒はボコっていうチョコボで、凄く人の気持ちがよく解る賢い子なんだって嬉しそうに話してくれた。ボコを枕にお昼寝したりするんだって。モーグリをふかふかするのと同じくらい気持ちいいかな?
■クラウドについてどうおもいますか。
バッツがね、よくクラウドの頭を撫でてるの。ボコを思い出すって言って。見ていたら私も触りたくて、撫でさせて貰ったわ。ふふ、硬い毛なのに凄く手触りがよくて気持ち良かった。きっと、クラウドはあんまり触れられたくないんだろうけど…。黙って撫でさせてくれるの、クラウドが優しいから、なんだよね。
■スコールについてどうおもいますか。
スコールの髪とか、服のふわふわとか、凄く手触りがよさそうで触りたいって思うんだけど…。あんまり話してくれないし、お願いしても大丈夫か判らなくて…。スコールは独りになりたがるってバッツが言ってたけれど、独りでいられるって強いんだと思う。私は心細くて不安で仕方なかったから。
■ジタンについてどうおもいますか。
ジタンも前向きで明るい人。バッツやティーダとはしゃいでるのを見ていると私も楽しくなるの。それと、私に凄く気を遣ってくれるよ。「レディに優しくするのは当たり前」って。ふふ、知り合いに同じこと言う人がいるの。ここに来る前の記憶は凄く曖昧だけれど、ジタンにそう言われて思い出した。
■ティーダについてどうおもいますか。
ティーダは本当に太陽みたいに明るい人。このあいだ、シュートを見せてくれたよ。ホントは水の中でするんだって言ってたけど、凄くカッコよかった。お父さんの名前がついてるシュートだから、いつか自分の名前に変えるんだって。ティーダならできると思うな。
クラウド・ストライフ編
■ウォーリアオブライトについてどうおもいますか。
あれほど揺らがないヤツも中々いないだろうな。自分の中で尊ぶべきもの、優先するべきものがはっきりと定まっていて些細な横槍が入ったくらいではびくともしない。俺にはとても真似できないな。
■フリオニールについてどうおもいますか。
子供みたいな夢を、真剣に追えるヤツだ。あの真っ直ぐさ、偶に羨ましい時もある。あいつはきっと、友達だから、ただそれだけの理由で人の為に一生懸命になれるんだろうな。フリオニールを見てると、時々胸が痛むような懐かしさを感じる。
■オニオンナイトについてどうおもいますか。
俺があいつくらいの齢だった時、俺は何もできない、ただ英雄に憧れるだけの子供だった。それに比べたらあいつは立派な戦士だ。今は年上に囲まれてるから本人は歯痒いんだろうがな。
■セシルについてどうおもいますか。
面倒な手順を踏んで戦いを避ける道と、手っ取り早く戦って済ませる道があれば、あいつは戦わない道を選ぶだろう。だが戦うしか道がない時にそこから逃げるような真似もしない。芯が強い、ということなんだろう。
■バッツについてどうおもいますか。
…人をチョコボ代わりにするのは止めて貰いたいもんだな。だが、そういう時のバッツは酷く懐かしそうな眼をしてるんだ。それがあいつを無碍にできない理由、かもな。
■ティナについてどうおもいますか。
最近バッツと一緒になって俺の髪を撫でに来るんだが…(溜息)ティナは出会った頃は気弱で自分から動く雰囲気じゃなかったからな。精神的に成長して強くなったんだと思って、許容…というか諦めた。
■スコールについてどうおもいますか。
強いのに危ういヤツ。いや、危ういのに強いのか。どちらとも言えないが、孤高に立ってる姿が凛として綺麗だと思う。煩く話さないのも、傍にいて心地いい。戦闘スタイルが一番近いから、手合わせすると白熱して面白い。
■ジタンについてどうおもいますか。
軽口が多いが、あれはあいつなりのモチベーションを保つ手段なんだろう。初めて会った時はしっぽに驚いたが…。見慣れてしまえば、なんてことはないな。ジタンはジタンでしかない。
■ティーダについてどうおもいますか。
本人に言えば否定するだろうが、あいつが父親に抱いてるのは憧れだろう。いつか肩を並べたい、背を追い越したい、そう思える相手がいるのは少し羨ましい。俺にもかつてはそういう相手がいたがな…。
スコール・レオンハート編
■ウォーリアオブライトについてどうおもいますか。
常に前を見据えて強くて揺らがなくて迷わなくて…。俺には、眩しい。時々目が合うと、俺の弱さを見透かされそうな気がする。
■フリオニールについてどうおもいますか。
子供みたいな真っ直ぐさを、当然のように持っている奴。その真っ直ぐさを隠そうともしないから、知らないうちに周りも感化される…ような気がする。
■オニオンナイトについてどうおもいますか。
ガンブレードに興味があるみたいだな。まともに持てなくて悔しがっていたが、俺だってあいつくらいの時には構えることも出来ずに引き摺ってたさ。
■セシルについてどうおもいますか。
誰に対しても柔和に接することができる奴なんだろうな。俺が騒がしい連中に捉ってると適当なタイミングで奴らを抑えてくれる。が、絶対に最初からそうはしない辺りが、喰えない奴だ。
■バッツについてどうおもいますか。
騒がしい奴その1、だな。アイツは何が楽しくて一々人を巻き込むんだ…?俺を気にかけてるというのなら、もう少し方向性を検討してくれ…。
■ティナについてどうおもいますか。
前より笑顔が増えたんじゃないか。いいこと、なんだろう、きっと。時々、じっと見られているんだがあれは一体何を求めてるんだ…?
■クラウドについてどうおもいますか。
クラウドは傍にいても余計な会話が要らないからラクだ。言葉にしなくても理解されているような気がする。向こうが同じように感じているかは知らない。もしかしたら、俺がアイツに依存してるの…かもな。
■ジタンについてどうおもいますか。
騒がしい奴その2、だ。人に飛びついてくるのはどうにかならないのか…。しっぽを自在に動かせるのは結構だが、それで俺を捕まえるのは止めてくれ…。
■ティーダについてどうおもいますか。
騒がしい奴その3、だな。ティーダも飛びついてくるが…、アイツの場合、飛びつくというよりタックルを仕掛けてくると言った方が正しい。一応加減はしているようだが、正直危険だ。どうしてアイツらはああも騒がしい上に俺に構ってくるんだ…(溜息)
ジタン・トライバル編
■ウォーリアオブライトについてどうおもいますか。
ん~、ライトはオレ達の大黒柱?あいつの揺らがない信念がオレ達を支えてくれてるって思うんだ。だけど、もしライトが躓いたりふらついたりしたら、オレ達がライトを支えてやる。だからもうちょっと自分の気持ちとかに敏感になった方がいいと思うぜ~?
■フリオニールについてどうおもいますか。
フリオは単純?いや、馬鹿にしてんじゃないって。えーと、熱血、そう熱血!物事をストレートに受け取るって言えばいいのかなぁ。真面目なんだよな。でもオレ達の馬鹿にも結構付き合ってくれるぜ。あと不思議なのは、見た目的にはモテそうなのに、女の子に免疫ないみたいなんだよな~
■オニオンナイトについてどうおもいますか。
ネギは生意気。でも最近結構素直になってきたかも。なんだろう、きっとなんかあったんだろうな。あいつ、ガキなのに理屈っぽかったからなぁ。理屈で考えるのって悪いことじゃないと思うけど、でも一番大事なのは自分の気持ち、だろ?自分の気持ちに従って動くのに理由なんか要らないんだ。
■セシルについてどうおもいますか。
兄貴って…あー、いやなんでもない。まあ世の中兄弟って言っても色々だもんな。セシルは仲間の潤滑油みたいなカンジかな。でも、たまに笑顔で押し切られることもあるんだよなぁ。優しそうだからって甘く見ちゃいけないっていう典型的なタイプかも。
■バッツについてどうおもいますか。
同じノリで話せるから気楽なやつ。あれで20ってのは落ち着きなさ過ぎじゃないかって思うけど、興味があればどこへでもふらっと行っちまうフットワークの軽さがバッツの良さだもんなぁ。それと、能天気に見えるけど結構ちゃんと色んなこと見てるやつだぜ?
■ティナについてどうおもいますか。
ティナは可愛い。コレ絶対。やっぱり女の子がいいよなぁ!…だけどティナに関しては問題が1つあってさ。ほら、ティナって手触りがいいもの好きだろ。オレのしっぽ、触るのも好きなんだよな…。女の子のお願いは叶えてやりたいけど、しっぽは神経通ってるからちょっとくすぐったくてダメなんだよ…。
■クラウドについてどうおもいますか。
ほんと、もうちょっとでいいから明るくなった方が絶対モテるって!クラウドは自分から話すタイプじゃないけどさ、聞けば色々話してくれるし、なんか多趣味なんだ。チョコボレースにバイク?にスノボ?いや、パイクとスノボってのはオレもどんなのか知らないんだけどすっげースピード出るらしいから楽しそうだよな。
■スコールについてどうおもいますか。
最初は冷たくてとっつきにくいやつって思ったけどさ、オレ達のこと、信じてくれてるんだよな。それと、本人意識してないんだろうけど、カッコつけようと意識しなくてもカッコがついちゃうズルイやつ!ガンブレだっけ?あの武器からしてカッコいいもんなぁ。手入れしてる姿まで決まってるもん。ホントにズルイ。
■ティーダについてどうおもいますか。
明るくていいやつ!時々ポロッと口にしちゃいけないことまで言うから真面目な連中に睨まれてる。睨まれるだけで済んじゃうのがティーダだけど。なぁんか憎めないんだよな、あいつって。全部明るく言っちゃうからかな?あいつの明るさって凄く貴重だよ、オレ達の中じゃ。シリアスばっかりじゃ息が詰まるもんな。
ティーダ編
■ウォーリアオブライトについてどうおもいますか。
ライトはもっとはっちゃけちゃってもいいッスよ。真面目なのもいいけど、たまには思いっきり笑ったり怒ったりするのって大事!ライトが馬鹿笑いしてるとことか見たいッスねぇ。…ホントに見たら何か見ちゃいけないもの見ちゃった気分になるかもしんないッスけど。
■フリオニールについてどうおもいますか。
たまに「のばら~」って呼ぶと怒られるけど、フリオはいいヤツッスね。いつかブリッツ一緒にやろうって言ったら快くオッケーしてくれたッスよ。のばらの咲く平和な世界を作りたいって夢、フリオらしくていいと思う。今じゃみんなの夢みたいになってるッス!そんな世界で、ブリッツもやってやるんだ。
■オニオンナイトについてどうおもいますか。
ネギはなんだか弟みたいッス。たぶんネギにそう言ったらメッチャ拗ねられると思うけど。でもなんだか、弟いたらこんなカンジなんかな~って。しっかり者で生意気で「こんのガキ~!」つって頭グリグリしたりしてさ。うわー、ヤバイ、楽しそうッスよ。今度ネギの頭グリグリしてやろーかな。…プチメテオとかくらいそうで危険か。
■セシルについてどうおもいますか。
みんなに気を配ってくれてるッス。セシルがいなかったら、ライトとかクラウドとかスコールに怒られる回数もっと増えてるんだろうなあ。でも、セシルは実は怒らせたら一番怖いんじゃないかと踏んでるんスけど、どうだろ?セシルはいっつも優しいし、怒ったとこ想像できないから余計そう思うのかもしれないッスね。
■バッツについてどうおもいますか。
ノリ一緒!勢い大事!やっぱり一人よりも誰かと騒ぐほうが楽しいッスよね!…えーと、まあ、あれで20ってどうだろう、なんて思ってるのは内緒ッス。オヤジさんと一緒に旅をしてたって言ってた。剣もオヤジさんに鍛えられたって。バッツのオヤジは強くて尊敬できる人だったんスね…。
■ティナについてどうおもいますか。
ホントはさ、こんな戦いばっかのとこにいちゃいけない子だと思うッス。仕方ないのかもしれないけど、魔力が強いのもよく解ってるけど、そんなんで戦わされるって絶対ダメだ。でもティナはティナで色んな想いがあって戦ってるんだと思う。なんか、そーゆーとこ、ちょっとだけ、知ってる子に似てるッス。
■クラウドについてどうおもいますか。
冷静だし強いし、頼りになる仲間ッス。でも考えすぎて立ち止まっちゃうタイプ?何にも考えずにただ進むってのも時には必要ッスよ。バッツとティナに頭撫でられて無言で我慢してるとこ見るの、微笑ましくて好きなんスよね、実は。本人に言ったら速攻バスターソードが飛んできそうだから言わないけど。
■スコールについてどうおもいますか。
もっと言いたいこと言えばいいのにって、顔にも声にも出せばいいのにってホント思うッス。スコール、額の傷の所為でただでさえ厳しそうに見えるし、キレイな顔してるんだから笑えばいいのにな~って思う。オレと同い年って知った時はおっどろいた~!傭兵って戦闘のプロだろ?17でそれってスゲー。
■ジタンについてどうおもいますか。
初めて会った時、ついしっぽを思いっきり握っちゃってスッゲー怒られたッス。だって本物かどうか確かめたくなるっしょ?今じゃバッツとジタンとオレで賑やかトリオ扱いされてるけど。あとは、ジタンと勝負するとめちゃくちゃアクロバティックになって面白いッスよ。
DFF 我が家の設定
■コスモスメンバーの年齢・身長なんかは基本的に原作準拠。小説等の派生作品は無視。
要は「FINAL FANTASY 20th ANNIVERSARY ULTIMANIA」及び
「DISSIDIA FINAL FANTASY ULTIMANIA」記載の設定のみオフィシャルとして認識。
黒字はオフィシャル設定・赤字はオリジナル設定
・ライト[189cm 23歳]
・のばら[181cm 20歳]
・ネギ[150cm 13歳]
・セシル[178cm 20歳]
・バッツ[176cm 20歳]
・ティナ[160cm 18歳]
・クララ[173cm 21歳]
・スー[177cm 17歳]
・ジタン[153cm 16歳]
・ティーダ[175cm 17歳]
■基本的に全員本編ED後(もしくはED中)に召喚されてます。
本編ED後召喚→1・2・3・4・5・6・7・10
本編ED中召喚→8(時間圧縮世界彷徨い中)9(ラスボス戦後行方不明中)
■本来の世界についての記憶喪失の程度は人それぞれ。
セシル=バッツ=クララ=ジタン=ティーダ≧ネギ>のばら>>ティナ>スー>ライト
・肉親や本来の世界で深い因縁がある相手が共に召喚されてる連中(4・7・9・10)や武器以外に本来の世界を思い起こさせる物を持って召喚されているバッツは、ほぼ完全に近い記憶を保持している。記憶保持率ほぼ100%
・ネギは実際には多少欠けてる記憶があるが、記憶が欠けてるとあまり意識しない程度。記憶保持率90%
・ゲーム中に記憶が欠けてる描写があるのばらは、大まかには記憶がある。祖国が侵略されて反乱軍に身を投じ、皇帝打倒の為に戦ったとかは覚えてるけど、のばらが国旗の花で合言葉になったとかそういう細かい事象は忘れている。記憶保持率60%
・ゲーム中でもかつて記憶が封じられてたらしいティナは、忘れているというよりは記憶の混乱が生じている。記憶保持率40% ただし正確に思い出せるのは25%程度
・元々G.F.の影響で記憶喪失気味な上に本編EDで時間圧縮世界を彷徨いつつ帰る場所も判らなくなったスーは、バラムガーデンのSeeDという傭兵であるという事実と、後は実用的な知識しか憶えていない。記憶保持率15%
・ゲーム中記憶がない設定のライトは当然殆ど憶えていない。記憶保持率5%