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Dawn Valley 7 -His friends 3.-




~Fujin.~

 …いつからだっけ。
あたしたちと、あんたがつるむようになったのって。
あたしと雷神は、ガーデンに入った頃からずっと一緒で。
あんたと会ったのは、たぶん、13、4歳の頃だったと思うけど、もう思い出せないんだ。
ヘンだね。
あたしは、GFが嫌いでジャンクションなんてしてなかったから、記憶をなくしてしまうなんてこと、あるはずないのにね。
あんたと一緒にいることがあんまり自然で、いつからかなんて、どうでもいいことだったから、忘れちゃったのかもね。
 時々、不思議に思うんだ。
あんたと、あたしと雷神と。どんなとこが、うまく合ったんだろうね。
タイプがバラバラなのは一目瞭然だし、でも、3人が3人とも、他人に合わせようとするような殊勝な性格は持ち合わせちゃいない。
 でも、ウマは合った。
あんたの命令は、何故だか素直に聞けた。
あんたのやる事にはたいてい共感できたし、だからあんたに命令される内容も、あたしにとっては当然のことだった。
 まわりのヤツらはみんな、あたしたちをあんたの手下だと思ってたけど、そうじゃない。
 あたしたちはあんたの仲間だった。
それをあたしたちもわかってたし、あんたもわかってた。
だから、あたしたちが、ただ1度だけあんたに逆らった後だって、あたしたちは当たり前のように3人でいることができた。
他のヤツらにはわかりっこなかったけどね。
 …いや、ひとりだけ、それをわかってるヤツがいた。
あたしたちよりも、あんたに近かったヤツ。
悔しいけど、あたしたちには踏み込むことを許されなかった領域に、ただ1人存在することを許されたヤツ。
 それが、スコール。
 ねえ、あんたはスコールのこと、手に入れた?
あんたが欲しくて仕方なかったものを、いつだって涼しい顔して手に入れてたスコールを、あんたは手に入れることができた?
 あんたはいつだってスコールのものだったのに、あんたはスコールを完全に自分のものにすることができなくてもがいてた。
 スコールが完全に自分のものにならないのは、スコールの所為でも、あんた自身の所為でもないってわかってたからこそ、あんたは必死にもがいてた。
 もがいてもがいて…。それで、出てきた結論が、これ。
いいよ、別に。
 あんたがいなくなったからって、どうすればいいかわからなくなるような、あたしたちじゃない。
 あんたがいなくたって、あたしたちは変わらない。変わりたくない。
 あんたのことを止めはしない。
だから、最後に命令して欲しい。
あんたの命令は絶対だから。

「おまえたちは、変わるな」って、命令して。


~Raijin.~

 サイファー。
聞こえてるかぁ?
あの世ってのが、ほんとにあるんだったら、聞こえてるかもだもんよ。
でもあの世がなければ、聞こえてないもんよ。
…まあ、それを確かめる方法は、俺にはないもんよ…。
 俺たち、サイファーの仲間だもんよ。
だから、ちょっと寂しいもんよ。
俺たち、サイファーの手下だったら、「置いてかないでくれ」って頼めるもんよ。
でも、俺たち、サイファーの仲間だから…。
サイファーの決めたこと、見守らなきゃだもんよ…。
 サイファーの決めたこと、間違ってたら俺たちはそう言うもんよ。
それが、仲間だと思うもんよ。
けど、サイファーが最後に決めたことは、俺たちが「間違ってる」とか言えるようなもんではないもんよ…。
 だから、見守るもんよ。
俺たちは、サイファーの仲間だから、サイファーの決めたことを見守るもんよ。
サイファーがいなくなったあと、サイファーがきっと気にしただろうことを見守ってくつもりだもんよ。
 安心していいもんよ、サイファー。

俺たちは、サイファーの、頼れる仲間だもんよ。


to Dawn Valley 8 -Especially persons to him 1.-