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Dawn Valley 2. -Renoa 1.-




 わたしね。
知ってたよ。
 キミたちのこと。
だって、切なかったもん、見てるだけで。
 視線が絡むと、いっつも、ふ、と光がきつくなるの。
まるで、ぴん、と張り詰めた糸みたいに。
2人とも。
 ヘンだよね。おかしいよね。
視線が柔らかくなるのが普通だよね。
なのに。
キミたちは、いっつも、視線がきつくなってた。
きつくて、でも、脆くて、儚くて。
 だから、いつか、きっと。
こんなことになるんじゃないかな、って。
そんな風に、思ってた。
2人とも、不器用なんだもん。
コントロール、とか、バランスを保つ、とか。
そんなことできるような人じゃなかったね。
 
…ホント、不器用なんだからなあ、もう。

 ねえ、スコール。
あなたは、わたしを、愛してくれたね。
サイファーのことを想うのとは別のところで、あなたは、確かにわたしを愛してくれてたね。
 最初は、手のかかる、遊び半分なクライアント、ぐらいにしか思ってなかったんでしょ?
そうだよね、あなたと比べたら、わたしはほんとに子供じみてたよね。
初めて会ったとき、一緒に踊ったね。
ダンスは、わたしのほうがうまかったのかな。
 ……あのね。
あのね、スコール。
 わかってたよ、わたし。
あなたが、わたしに、僅かな罪悪感を感じてたこと。
バカだなあ。すごい、マジメなトコがあったもんね、スコール。
 いいのに。
わたしは、知ってて、わかってて。
 それでも。
それでも、あなたのことが好きだったんだよ?
サイファーのことを想わずにいられないあなたのことが、好きだったの。
 気になんてしなくて、よかったのに。
 あの、宇宙で。
あなたは、命の危険を顧みずに、わたしを、助けてくれた。
封印されようとしていたわたしに、そんな必要はないって、言ってくれた。
この世界に留まることを、許してくれた。
 それだけで、よかったの。
それだけで、わたしは、生きていけるの。
 あなたが、わたしを愛してくれた。
それだけで、生きていけるんだよ。
 だから、もう、余計なことは考えなくていいよ。
少なくとも、わたしのことは、気にしないでいいよ。
 大丈夫だから。

 ねえ?スコール…。



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